バイオインサイト株式会社

ビジネスアイディアのテーマ

植物種メタゲノム解析による植生調査法と生物多様性の可視化

  • かわさき起業家賞 
  • 審査員会特別賞 
  • きらぼし銀行賞 
  • FUNDINNO賞

代表者

伊藤 俊介

気候変動が進む中で、養蜂業も大きな影響を受けています。特に、開花状況とミツバチの活動時期の不一致や、長雨によるハチミツの収量減少が問題です。これに対処するために、弊社は「ハチミツ植物種メタゲノム解析」を開発しました。この技術により、蜜源植物の植生分布を網羅的に把握し、巣箱の設置数や設置地域、設置時期の最適化、ミツバチの生態把握、ハチミツの高付加価値化とブランディングに活用できます。

さらに、このメタゲノム解析技術をハチミツだけでなく、空気中のバイオエアロゾルや哺乳類、昆虫などに拡張し、生物多様性の可視化を進めたいと考えています。これにより、2030年に向けて生物多様性への貢献が求められる中で、より多くの企業のサポートを目指しています。弊社は国内で初めて植物にメタゲノム解析を本格的に商業化しており、ハチミツからのDNA抽出法やPCRに関して独自の技術を持っています。また、独自のデータベースにより精密な植物種の把握が可能です。

市場規模としては、国内の養蜂家数は約9700戸で、仮に10%が分析を行うと4,800万円の市場が見込まれます。日本の養蜂業は規模が小さいため、海外展開も視野に入れています。また、「生態調査」市場も拡大が見込まれ、令和2年度の国内入札案件は約694,210千円となっており、バイオエアロゾルの分析対象拡大が可能です。

弊社のメタゲノム解析は、従来の植生調査と比較して簡易かつコストが低く、専門知識が少なくても利用できるため、高い利便性があります。専門家の評価も高く、今後もデータベースの強化と解析法のアップデートを進め、市場での競争力を維持します。