株式会社ギガモスラ
ビジネスアイディアのテーマ
臨海コンビナートのリユースによるカイコ10 億頭生産
受賞内容
- かわさきビジネス・アイデアシーズ賞
- NAGAYA起業家応援賞
- 宝印刷賞
代表者
芦澤 洋平
ビジネスアイデアの概要
「次世代養蚕システム」は、革新的な養蚕技術を活用し、大規模で超高効率の養蚕事業を実施するプロジェクトです。このシステムの主な特徴は、特殊な人工飼料を使用することで省力化と省人化を実現し、ロボティクスを導入して完全無人化を図る点です。さらに、川崎市臨海部の遊休設備を利用して大規模に展開される予定です。
具体的には、廃棄された原油タンクなどのコンビナート内の設備を活用し、水、熱、電気を効率的に利用します。製油所や製鉄所、火力発電所からの排熱・排水や、安価な電気を活用することが特徴です。これにより、養蚕に必要な水・熱・電気の供給が確保されます。
また、このシステムは養蚕だけでなく、飼料生産も含む一貫したプロセスを提供します。桑の栽培については、コンビナート内の二酸化炭素を利用することで効率化を図り、カーボンオフセットにも貢献します。このように、従来の養蚕産業が抱えていたボトルネックを解消し、工業化された養蚕が可能となります。
市場の規模は多岐にわたり、繊維市場ではシルク(繭)の生産ベースで2.5兆円、昆虫タンパク質市場では2023年に米国で5千万ドルが予想されます。また、バイオ医薬品市場では2024年に40兆円と見込まれています。シルクの収穫後に残るサナギは、良質なタンパク質として有効活用される可能性があります。
「次世代養蚕システム」の競争力としては、システム化により安価な人件費に依存しない点、従来の養蚕産業に比べて高い効率性が挙げられます。さらに、伝統的に価値が低かったサナギを有効利用し、バイオ医薬品や昆虫食市場など新しい価値を提供することで、持続可能な産業としての成長が期待されています。
