第100回最終選考会(平成28年3月11日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
株式会社Secual(セキュアル)は、IoTを活用した新しいホームセキュリティサービスの実現を目指し、昨年6月に設立したスタートアップ企業です。
従来のサービスは、高額な専用機器と、配線などの設置工事が必要であり、月々の使用料も高額なため、高所得者層で、配線工事が可能な持家世帯に利用が限られていました。
Secualの機器(窓・ドアからの侵入検知用センサーおよび通信ゲートウェイ)は簡単に設置・設定可能で、モバイル端末にアプリをダウンロードすることで自宅内外から操作でき、従来のホームセキュリティサービスに比べて圧倒的に安価な価格設定としています。社名の由来は「Security + Casual」で、一部の富裕層に限られたサービスではなく、より多くの人が気軽に導入できるサービスを目指しており、ホームセキュリティの安心感を広く多くの方にお届けしたいと考えています。
サービス開始は今春を予定しており、現在は上記の機器やシステム・アプリの開発を進めています。
新規性・優位性について
従来の一般的な窓・ドア用センサーは、2組のマグネットを窓・ドア本体と周囲の枠に設置し、ずれた場合に検知するという方式であり、すでに窓やドアが開けられてしまった後での検知となっていました。
Secualのセンサーは侵入を試みる際に生じる振動や衝撃を検知することで、侵入前に検知・通知が可能です。この場合、風や地震等による揺れとの区別が課題となりますが、センサーが検知したデータをアップロードし、クラウド環境にて分析・判定を行い、侵入の可能性がある場合にアプリに通知します。分析精度の向上に向けて、システムに大量のデータを収集する構成としている点が特徴です。
市場について
主なターゲット・市場の規模
従来のホームセキュリティは高額所得層での利用に留まり、普及率は2%程度ですが、市場の成長が見込まれています(2017年に約7200億円、2013年比の13%増)。
その中で弊社は、従来サービスに比べて価格設定を抑えることで、中間所得層や小規模な店舗・事業所といった従来サービスがリーチできていなかった層をターゲットとしています。
市場での競争力
①窓やドアからの侵入を試みる際に生じる振動・衝撃をセンシングすることで、侵入前に検知するという独自性
②工事不要という設置の容易性
③従来のホームセキュリティサービスに比べ圧倒的に安価な価格設定(初期費用1万円台~、月額980円(税抜)~)という、3つの点が強みとなります。
実現性について
実施スケジュール
2015年8~11月 クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」にて先行販売を実施。
目標金額の6倍超を達成
2015年12月 AppBank Storeにて先行販売開始
マザーズ上場企業等との資本・業務提携を発表
2016年 サービス開始予定
実施場所
国内(なお、海外でのサービス実施に向けた次期モデルも準備中)
実施体制
役員4名・法人営業2名の他、各領域の専門家が外部より参画。
特にソフトウェア開発については海外技術者を活用し、国境を超えた体制を構築している。
センサー等の機器開発・量産は協力会社にて担当。
ビジネスパートナー
昨年12月に不動産系の上場企業数社と資本・業務提携を行い、今後各社の管理物件への導入を進めていきます。
また、IoTスタートアップ各社とのサービス連携・機能連携について検討を実施しています。
リスクとその管理
通信の暗号化、クラウド環境を活用したシステムセキュリティ確保など、ITを活用したサービス提供を実施する上で必要なリスク対策を実施している。