第120回最終選考会(令和元年9月27日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
「エンカク」は、企業と障害者双方の在宅(テレワーク)雇用をサポートするサービスです。
「障害者の受け入れ体制・業務切り出しが困難」「在宅(テレワーク)で行う業務や体制が分からない」という課題を抱える企業に対して、在宅雇用スキーム導入支援から障害者の紹介、業務切り出しやアドバイスを継続して実施します。
在宅勤務の障害者に対しては、雇用企業と当社が連携して、教育研修や業務・体調面などの就業フォローを行います。同サービスは雇用後も継続して当社がフォローを行います。必要時に当社スタッフが障害者宅に訪問できる距離圏内ということで、首都圏の企業・障害者を中心スタートしましたが、現在は地方在住の障害者の就職サポートも展開を始めています。
地方在住障害者のサポ―トについては、地場の障害者福祉施設とパートナー契約を結び、当社と連携したサポート体制を構築中です。
新規性・優位性について
国内初となる障害者テレワークシステム「エンカククラウド」を開発。同システムは在宅勤務障害者の業務・勤怠・体調面の管理を行うことができ、当社・雇用企業・障害者・福祉施設の各関係者で情報の共有が可能になります。
それにより業務の生産性向上・障害者のさらなる戦力化につながることが期待できます。
さらに、同システムで蓄積したデータを活用し、将来的には障害者だけでなく、働くすべての人の業務生産性向上や、引きこもりなどの就職困難者の雇用創出(労働力増加)にも寄与し、日本の労働力不足という社会課題の解決を目指します。
市場について
主なターゲット・市場の規模
【ターゲット】法人は従業員数の2.2%以上の障害者雇用が義務付けられているため、従業員が45.5人以上の企業が対象。障害者個人は障害種別問わず、まだ雇用されていない約950万人がターゲットとなる。
【市場の規模】上記障害者950万人のうち、約5%がエンカクで就業した場合、50万人の雇用が創出。働けていなかった50万人が納税者に変わることで、税収の増収、生活保護費や福祉予算削減などで、約6250億円の経済効果。
市場での競争力
当社と同じ障害者テレワーク雇用サービスを提供している競合はいないが、類似サービスとしては、農園を運営し、各企業が雇用した障害者を農園に集めてそこで勤務する事業がある。ただ、雇用主の本業とは異なる業務(農業)に従事させるため、“障害者雇用のための仕事”になっている。
「エンカク」は本業に関わる業務をもとに、その人の特性に合わせた業務を切り出して行うため、戦力の一員として活躍することが可能。
実現性について
実施スケジュール
2019年7月より営業人員を増加し、首都圏を中心とした営業活動を強化。
2019年8月にクラウドシステムをリリースし、まずは3年後に1,000人のエンカク利用を目指す。
実施場所
日本全国
実施体制
企業への提案と導入後のアドバイスを行うコンサルティング営業、障害者の就職をサポートするキャリアアドバイザー、就職後のフォロー・定着サポートを行うスタッフ。
ビジネスパートナー
当社と連携して地方の障害者の定着フォローを行う地場の障害者福祉施設、エンカクのクラウドシステムを共に開発する企業、エンカクの意義に賛同いただき、連携協定を締結いただく自治体。
リスクとその管理
クラウドシステム内データの情報漏洩については外部のIT専門コンサルタントや開発企業と連携し、同リスク対策を常に行っており万全です。
また、地方の障害者福祉施設とのパートナー契約については、事業展開のために数を追うのではなく、当社理念・エンカクの意義に賛同いただいた施設のみと慎重に契約締結を進めていきます。