第120回最終選考会(令和元年9月27日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
投資家や金融機関から調達した資金をもとに、空き家や築古物件を安価で購入(又は賃貸)・再生した上で、生活困窮者に低廉な価格で提供するビジネスモデルです 。
「空き家」を活用するなど、低価格で物件の取得と再生をすることで、生活困窮者でも賃貸可能な家賃設定を実現している点がポイントです。
また、本ビジネスモデルは事業活動を通じて、「空き家問題」と「生活困窮者の住居問題」の社会課題を解決することができます。
事業活動により収益を獲得することで、社会課題解決に直結する点(CSVの実現)が本ビジネスモデルの最大の魅力だと考えています。
新規性・優位性について
本ビジネスモデルは、①競合性、②収益性、③社会性、④持続可能性の観点から、新規・優位性があります。
①競合性:トラブルのリスクを抱えてまで、敢えて低所得者向けの賃貸市場に参入する競合は少ないです。
②収益性:低所得者は入居期間が長くなり、低廉な家賃でも継続率が高く、収益性は高いです。
③社会性:「空き家問題」と「生活困窮者の住居問題」の社会課題解決を、民間企業主体で実施します。
④持続可能性:公費依存ではなく民間資金で社会課題を解決することで、持続的な事業展開が可能となります。
市場について
主なターゲット・市場の規模
ターゲットとする市場規模は年間3兆円で、今後も増加傾向
①単身高齢者世帯:656万世帯⇒1兆3,416億円
②生活保護受給世帯:164万世帯⇒5,977億円
③外国人のみ世帯:126万世帯⇒4,095億円
④母子家庭世帯:123万世帯⇒5,756億円
市場での競争力
良質な住宅を低廉な家賃水準で提供するため、ターゲット市場が競合する無料低額宿泊施設と比較してもサービスの優位性は高く、市場での競争力は高いと考えています。
なお、家賃水準は一般の賃料水準より大幅に安く、生活保護受給世帯の賃料水準と同等以下の賃料設定を実現しています。
実現性について
実施スケジュール
既に法人化し、東京23区を中心に事業展開中(37部屋を提供中)
・2019年度中:50部屋を提供予定
・2020年度中:70部屋を提供予定
・2021年度中:100部屋を提供予定
実施場所
東京23区から、神奈川県や関西圏に展開予定
実施体制
フルタイムメンバー:1名
パートタイムメンバー:4名
※事業拡大に応じて、フルタイムメンバーを増員予定
ビジネスパートナー
株式会社エニシス:不動産仲介業者、物件情報の取得、入居者募集
株式会社アリスエステート:不動産仲介業者、入居者募集
森本悦子司法書士:ガバナンス、法律面での助言
リスクとその管理
本事業の一番のリスクは高齢者の孤独死リスクと考えていますが、原状回復等の金銭的なリスクは孤独死保険を活用することでリスクを軽減可能です。
また、孤独死等の事故により物件価値が棄損するリスクもありますが、心理的瑕疵物件でも低所得者の賃貸ニーズは強く、リスクを認識していません。