第123回最終選考会(令和2年7月31日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
独自の画像解析AIソフトウェアを用いて、製造業の検査・検品を自動化するサービスを提供しています。
製造現場では最終検査のほとんどを人が行っており、少子高齢化による人手不足が大きな社会課題となっています。近年では多くの不適切検査事案が発生しており、現場は限界を迎えております。このような課題を解決するのが弊社のサービスです。
サービスの特徴としては、高い技術力に裏付けされた精度と、低コストで使いやすいソフトウェアが挙げられます。多くのソフトウェアが大量のデータや計算を必要とするところ、弊社のAIは少ないデータと10万円程度の価格のパソコンで、すぐに導入することができます。
現在は大手自動車部品メーカーを筆頭に5社から採用を頂いており、今後は自動車部品業界をメインターゲットとしながら、国内外で事業を展開していきます。
新規性・優位性について
優位性としては、産業技術総合研究所の特許技術を用いた画像解析AIの技術が挙げられます。
現在主流となっている技術であるディープラーニング(以下、DL)との比較でご説明します。
異常の検知を行う場合、
①DLでは、1000〜1万枚程度のデータが必要になりますが、弊社のソフトウエアは100枚程度の正常データのみ必要です。
②DLでは、数百万円ほどの高価なパソコンが必要ですが、弊社のソフトウェアでは10万円程度の価格のパソコンで十分です。
③DLでは判断の根拠がわからないという「ブラックボックス化」問題も発生しますが、弊社の技術は明確なロジックで説明可能です。
市場について
主なターゲット・市場の規模
市場規模は7兆円です。国内で検査工程に従事している方々の人件費の総額から算出しています。
主なターゲットは自動車部品業界です。検品の自動化が遅れておりましたが、ここ5年間で約500%成長しており、その成長を取り込んでいきます。
市場での競争力
ほぼ100%の精度を、低コストで素早く実現できるところが競争力です。
100%に近い精度で検品可能な競合は多々ありますが、大量のデータや綿密なプログラミングが必要で、立ち上がりにかなりの工数がかかります。
また弊社が得意とするような、難易度の高い検査を実現できるところは少ないです。
実現性について
実施スケジュール
2020年は、国内自動車部品Tier1のお客様での実績作りに集中します。
2021年からは、Tier2以降のお客様への垂直展開と、海外のTier1のお客様への水平展開を実行していきます。
実施場所
日本を起点に、ドイツ・アメリカ・中国・タイ等に展開予定。
実施体制
現状の16名体制から、2024年には90名体制に拡大予定。
主な増員は、エンジニアとカスタマーサポート兼セールスです。
ビジネスパートナー
今後はカメラや照明といったハードウェアメーカーと提携し、One Stop Solution化を実現することで、業界内の垂直展開を加速させます。
リスクとその管理
最大のリスクは、海外ベンダーも含め類似サービスの出現です。
我々は周辺特許取得を進めることで、リスク管理を行っております。