第127回最終選考会(令和3年7月16日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
平成25 年12 月に「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」(平成25年法律第110 号)が成立し、ますます消防団の重要性が高まってきています。
しかしながら消防団員の被雇用者率は年々高まっており、全国で70%以上が被雇用者という現状です。そのため災害発生時に、勤め先が遠方であることや勤務中のため作業を中断しての出動が困難であることから、消防団最大の強みである即時対応力が弱まっていることが地域の大きな課題となっています。
代表である和田自身が消防団員として活動してきた中で、火災に気付かず現場に行けなかった苦い経験を通して、地域の防災力の低下を肌で感じ、「少ない団員でより効果的に活動するにはどうしたらよいか。」と日々考えを巡らせていました。
そして消防団が抱える課題を解決するために、「自身のアプリをはじめとするIT に関する知識や経験を活かせないか」という想いが「S.A.F.E.(セーフ)」を開発するキッカケとなりました。消防団を支援するアプリは、消防団活動の経験がある自分だから開発できたものと考えています。
新規性・優位性について
現在、火災発生等を通知する機能を持つ商品はメールによる通知が主流であり、そうした機能を持つ商品は大手企業を中心に全国に数多く存在します。当事業のようにアプリで通知する方法を取っている企業は、当事業以外に全国にまだ1社のみです。
当事業の優位点は、消防団の業務に精通している元消防団員がアプリを開発した点、既に福島県内で10市町村での導入実績がある点です。導入市町村からの要望を受けて更に改良を加えており、利便性を高めるべく日々改善に取り組んでいます。
上記の優位性に加え、特許も取得していることから容易に真似できるものではないと自負しています。
市場について
主なターゲット・市場の規模
<主なターゲット>
全国の消防団を管轄する市町村。
全国には消防団数2,200団あり、日本中すべての市町村に消防団が設置されています。
<市場の規模>
福島県内の59市町村すべてでアプリを導入すると、約5千万円の市場規模となります。
全国には約1700の市町村があり、約10億円の市場です。(※平均単価60万円/年)
全国には約700の消防本部があり、導入の要望も届いております。市場規模は約35億円(※平均単価500万円/年)
市場での競争力
災発生等の通知方法はメールでの通知が一般的ですので、アプリ経由による通知方法は既存の方法と比較すると機能と価格、導入実績で優位性があると考えます。
実現性について
実施スケジュール
本アプリは完成しており、全国展開に向けて販路拡大を行っています。
福島県内から販路開拓を行い、他地域は営業代理店を探していくことが重要と考えています。
九州地方を担当する営業代理店がパートナーとして加わりました。
2021年度は10市町村で導入済ですので、2025年までに全国1700の市町村のうち30%にあたる500件の導入を進めていきます。
実施場所
現在の主な営業先は福島県内です。全国展開に向け、営業代理店をさらに増やす見込みです。
実施体制
代表とシステムエンジニアの合計2名
ビジネスパートナー
スクエル合同会社(九州地方営業代理店)
株式会社クリーク・アンド・リバー社(販路拡大支援)
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(連携体制を構築中)
リスクとその管理
サーバーダウン等のリスクに対し、通知方法の二重化を構築中です。
またセキュリティ対策として、大手サーバ会社と契約しファイアーウォール、SSL等を整備していきます。