第139回最終選考会(令和6年7月19日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイデアの提案者
PiLink株式会社
能方 研爾
川崎市
- かわさきビジネス・アイデアシーズ賞
- かわしん賞
- はまぎん賞
- 川崎商工会議所会頭賞
- 川崎中小企業診断士会応援賞
- 神奈川県中小企業家同友会賞
- きらぼし賞
- 神奈川ニュービジネス協議会賞
【発表者 能方 研爾】
ビジネスアイディアの概要について
製造業における設備保全業務に特化した現場設置型コンピュータを、国内外の工場や製造設備メーカーへ展開します。
弊社の機器およびソフトウェアは、今後懸念される設備保全分野の人材不足や現場力不足を省人化、高度化、遠隔集中化により解決します。また、日本の製造現場が持つ設備保全技術は世界最高レベルであり、そこで磨かれたカスタムハードウェアや設備保全アプリケーションは、グローバル市場でも十分に戦える競争力を有しています。
新規性・優位性について
オープンコンピュータの代表格であるラズベリーパイと高度な計測、制御機能を持つインターフェースを高度に統合した弊社のエッジコンピュータは、国内外の制御機器市場において類を見ない存在です。すでに国内の20 社以上の大手製造業顧客と実証実験を繰り返しており、そこで磨かれた計測制御・通信技術や設備保全アプリケーション技術は、今後登場が予想される後発類似品に対する大きな差別化要因となります。
市場について
主なターゲット・市場の規模
国内外の製造現場末端でのコンピューター利用は今後加速度的に広がり、国内およびグローバルの産業用PC市場は2030 年までに年率25% で成長すると予想されています。弊社は設備保全需要の高い自動車、機械メーカー、製鉄、プラント、電力会社を主要ターゲットとしており、国内で300 億円、グローバルで5,000 億円規模の市場を狙います。
市場での競争力
すでに国内大手製造業20 社以上とデータ取得およびアルゴリズム開発の実証実験にこぎつけており、既存製品・技術とは十分に差別化できると自負しています。今後さらに多種多様な設備・センサーとの接続を実現し、また国内先進顧客の設備保全ノウハウを弊社ソフトウェアに反映させることにより、先行者優位を保持できると考えています。
実現性について
実施スケジュール
2022 年より国内顧客との実証実験向けに製品を出荷しており、基本技術の開発はほぼ完了しています。さらに、顧客設備の遠隔監視請負サービスを2025年後半開始を目標に準備しています。
国内では技術者不足のため大規模な展開は難しいことから、現在タイ、フィリピン、ベトナムにエンジニアリソースを持つ国内外企業とパートナーシップの協議を進めています。
実施場所
川崎市内に開発拠点( 本社) を構えます。製造は神奈川県内の企業を当面継続して活用します(3,000 台/年まで)。
実施体制
創業メンバーは社員4名( 営業、技術、マーケティング) 、非フルタイム2名( 品質、バックオフィス) で構成されています。ソフトウェア開発は主にインドとポーランドのスタートアップや開発者に委託しています。
ビジネスパートナー
英Raspberry Pi財団(CPU供給)、中国MarvTech社(出資元、筐体・ハーネス開発・供給)、株式会社、株式会社進和、独ハーティング株式会社(出資予定、国内外販売代理)、独Risstal TEC社(欧州販売代理)
リスクとその管理
急成長を支えるためには人材リソースの確保が課題です。経営者は国内外で築いた業界人脈を活用し、特にソフトウェア開発においてはインドなどの海外開発者を最大限活用することでこの課題を克服したいと考えています。