第140回最終選考会(令和6年9月20日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
円安を後押しに国内生産回帰の声も上がる日本のものづくりですが、その担い手となる町工場の調子は今ひとつ上がっていません。
ASNARO (アスナロ)はシェアリングエコノミーをものづくりに取り込むことで、今までの新しい企業を探すマッチングではなく、自社が持つ溶接や機械加工といった技術を商品として取引ができる技術のフリマサイトです。
工場の稼働を安定させ、既存のお客さんを大事にしながら新しいことにチャレンジする、そんな担い手を主体としたサービスを展開しています。
新規性・優位性について
今までのビジネスマッチングは既存の展示会や、商談会を踏襲したオンラインサービスが多く、従来そういったサービスを活用してきた企業には価値を提供できていました。ものづくり事業者は、主要顧客に依存していることが多く、空いたリソースを活用していきたいというニーズに応えるサービスがありませんでした。
ASNARO はものづくりにシェアリングエコノミーを持ち込み、空いているリソースを困っている企業とシェアすることで受注者発注者双方に利益を得るフラットな取引の場を提供しています。
市場について
主なターゲット・市場の規模
ものづくりのサービスの主体の多くが、メーカーや中堅企業を主体としていますが、17 万社のうち30名を超える企業は4 万社しかいません。ASNARO は町工場のためのサービスとして13 万社の町工場の活用を主体としています。30名以下の事業者の外注費用の市場は全国で4兆円の市場があり、ASNARO が活用されることによりこの市場をさらに活性化します。
市場での競争力
2024年9 月現在、市場に出ているサービスは主に4種類、企業情報を掲載するデータベース型、案件を掲載する入札型、窓口となる事業者に一式手配を行う商社型、そしてASNARO が作るフリマEC型です。町工場同士の取引といったニッチな市場を主体としたサービスは現状少なく、特定の市場には競争力を持っています。
実現性について
実施スケジュール
2022 年から事業を開始して2 年、2024 年9 月現在、中部地方を中心に530 社の登録があります。
現在も全国で活用は可能ですが、人手不足が顕在化する2025 年目までに中部地方を中心にビジネスモデルを確立します。確立したビジネスモデルをもって全国へ展開します。全国への展開は公認サポーターとともに、あらたなビジネスパートナーを集めたいです。
実施場所
愛知県春日井市
実施体制
事業本部長、営業、カスタマーサクセス
ビジネスパートナー
IT ベンダー、機械商社、商工会議所、地方自治体
リスクとその管理
企業情報漏洩リスクについて、データについてはすべて大手クラウドサーバーに保管され、自社のオンプレサーバーには保管を行いません。また取引の責任を検収を境に発注者、受注者で責任の範囲を明確化することにより、受注者偏重となりやすい品質責任をフェアに取引できるルール作りを行いました。