第102回最終選考会(平成28年7月29日(金)開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
「食」に関連する産業は、すべての人の生活に欠くことのできない重要な役割を担い、産業面、経済面だけでなく雇用面でもグローバル経済の新たな旗手として重要な地位を占めています。しかし一歩その現場に入ってみると、食品廃棄ロスや衛生環境の整備など実際は多くの問題が山積しているのがその実態です。
私たちが松江で出会った「マイナス温度帯を活用する新しい冷蔵・凍結の技術」を使えば鮮度保持の概念が変わり、それが食や物流の現場を変え、事業やビジネスモデルを変えていきます。
ルセット・ナインのコールドバリューチェーン構想は、時間と距離を越えて「食の価値」を届けるための新しい仕組み作り。生産~流通~消費の適切な場所に新技術を導入することによりその実現を目指しています。
新規性・優位性について
コストや人、衛生課題など、今までは個別の対処療法で対応していた問題を、「鮮度保持」を中心におくことで一気に事業改善が進みます。新しい技術を搭載した装置販売のビジネスはたくさんあると思いますが、私たちは、単なるハード売りの販売代理店ではなく、技術が現場に浸透して稼働するための周辺の様々なサービスやお客様の事業改善の支援までをビジネス領域にして、農水産業から加工・流通、小売りや宿泊業等まで、あらゆる現場の課題を解決します。
市場について
主なターゲット・市場の規模
4種類の機能、小型から大型までの幅広い商品ラインナップを持つため、農水畜産の一次産業、食品製造業、中間流通、また小売業や外食業、ホテル等あらゆる業態のお客様がターゲットとなります。その中で特にイノベーションに関心高いお客様と取り組みをスタートしています。医療や花卉・植物の関係からのお問い合わせも増えています。
市場での競争力
本技術は他技術に比較して初期導入コストとランニングコスト、環境負荷の面において大きな優位性があります。また他の装置会社のような単なる機器売りではなく、様々なソフト提供と合わせるために、顧客の事業実態や成長シナリオを共有できる強みがあります。今後は企業単独向けの導入支援だけでなく、共同利用が可能な形も目指します。
実現性について
実施スケジュール
単独クライアント向け販売とソフト提供の事業モデルに加え、2016年からは農産物輸出やリゾート型フードビジネス等のテーマ型事業をスタートし、更に幅広いお客様の課題解決に向けてサービスを強化しています。
実施場所
現在は東京に拠点を置いていますが、今後はよりお客様に近い場所での展開を考えるため、第一次産業から第三次産業まである神奈川県に移転の予定です。
また、首都圏でラボを整備する準備を進めています。
実施体制
5名
ビジネスパートナー
マルシェマシナリー株式会社:技術開発、装置製造元、当社株主として事業参画
ダズリング・ナイン株式会社:事業開発、海外向け対応、当社株主として事業参画
リスクとその管理
この技術以外にも食品のコールドチェーンに関係する他技術とも連携を深めながら進めています。
例えば48時間温度キープができるクールボックス(フィンランドの技術)や、物流用の小型鮮度保持器等、周辺の新しい技術が集まっています。