第105回最終選考会(平成29年2月10日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイデアの提案者
【発表者 林 裕尚】
ビジネスアイディアの概要について
病気になったら病院に行き、待合室で待ち、診察室で診察を受ける。そんな当たり前が地方から崩れ始めています。
高齢者は病気になっても病院まで行けない。患者さんが多すぎて待合室でいくら待っても診察の順番が回ってこない。その中で奮闘する医師や看護師は疲弊しリタイアしてしまう。スマホ等のテレビ電話で診察を行う「遠隔診療」は、そうした深刻な社会問題を解決できる可能性を秘めています。
●病気になったらまずはテレビ電話で医師や看護師に相談することで、不要不急の通院を減らせるかもしれない!
●不要不急の患者であれば遠隔診療で後回しにして、診察室では症状の重い患者さんに注力できるかもしれない!
●産休育休中や海外留学中の医師が、自宅から病院の医師の代診をできるかもしれない!
●医師や看護師がスマホを介して直接正しい医療情報を届けることで、予防にも繋がるかもしれない!
今はまだ法的に許されていないことも多くありますが、将来の医療を支えるために、私たちは医療機関向けの遠隔診療支援サービス「メディタイム」を始めました。
新規性・優位性について
遠隔診療は従来の診察室での診療をサポートするあくまでも"サブ"の位置付けとして、メディタイムでは医師が遠隔診療を行えるすきま時間が生じるまで患者さんに待っていてもらう(といっても自宅なので自由に過ごせる)、『スタンバイ』が最大の特徴です。
さらに医療機関への導入ハードルを下げるため、
●初期費用なし、月額定額3万円、iPad1台で始められる
●『スタンバイ』によって従来の診療を主軸にできるため既存の院内オペレーションに従わせやすい
としています。
市場について
主なターゲット・市場の規模
主なターゲットはクリニック。クリニックは国内に約10万施設あり、クリニックで電子カルテを利用しているのは35%。カルテすら電子化していないようなクリニックは遠隔診療のようなITシステムを導入しないと予想されるため、潜在顧客は国内に最大3万5千施設。
市場での競争力
3点あると考えています。
① 医療機関も一様ではなく、内科、小児科、整形外科などの標榜科によって診療スタイルが異なります。遠隔診療が適した標榜科×活用方法という「勝ちパターンの数」をいかに増やすか。
② 新たな勝ちパターンを共に模索できるパートナー医療機関を得る「信頼構築力」。
③ 見出した勝ちパターンをいかに多くのターゲットに持ち込めるかという「営業力」。
実現性について
実施スケジュール
2016年12月 「メディタイム」リリース
現在、新規営業および新機能の開発を実施中
実施場所
新規営業は問い合わせ・紹介施設については全国対応、ドアノックは東京がメイン
実施体制
CEO、CTOの2名体制です。
共に医療ビジネスのキャリアを積んでいます。
ビジネスパートナー
契約医療機関の院長であり、新しい遠隔診療モデルの模索にご協力頂いている医師3名
リスクとその管理
① 遠隔診療における診療報酬の維持・減点
⇒安倍総理が引き上げると明言しており、2018年・2020年の診療報酬改定はまず問題ないと考えます。
② 遠隔診療ブーム到来時の資金不足
⇒診療報酬が増額になった際に本格ブームが到来すると考えられます。その際にギアを入れられるように時期を見極め、資金を強化していきます。