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東 和彦|第106回受賞者

第106回最終選考会(平成29年3月17日(金)開催)

ビジネスアイディアのテーマ

局所的食塩提示による減塩技術「ソルトチップ」の事業化

ビジネスアイデアの提案者

株式会社LTaste
東 和彦

神奈川県横浜市

  • かわさき起業家大賞 
  • 日本起業家協会賞 
  • かわしんビジネスチャレンジ賞 
  • 川崎商工会議所会頭賞 
  • よい仕事おこし賞 
東 和彦|第106回受賞者

【発表者 東 和彦】

ビジネスアイディアの概要について

減塩は高血圧を改善・予防する上で極めて重要であるが、料理の美味しさを犠牲にすることが多く、実際に行うのは容易ではない。

そこで、美味しさを犠牲にしない新しい減塩技術、「ソルトチップ」を開発した。これは、歯の裏側などの口腔内に固定された状態で食塩を放出するシート状の固形物である。ヒトが飲食物を摂取する際、含まれる食塩が舌などの味覚受容器に触れる量自体はわずかであるため、「ソルトチップ」を舐めながら飲食を行うことで、摂取する食塩量はごく微量でありながらも適度な塩味を感じることができる。

現在まで、試作品により適切な塩味が5分程度持続的に得られることを確認した。なお、この試作品に含まれる塩化ナトリウム量は0.07 g程度であり、調味料を用いた食品に含まれる食塩量(数g)と比較して、無視できる程小さい。また、このシートの厚さは約2 mmであり、これ以下の厚みであれば飲食に支障をきたさず、不快感を生じないことも確認している。

この基本技術に対し、国内・国際特許出願をすでに完了している。

東 和彦|第106回受賞者

新規性・優位性について

これまで行われてきた減塩方法は、塩化カリウムなど食塩の代替物を用いるか、うま味など他の基本味で味付けを工夫するかのどちらかであった。

一方、「ソルトチップ」の原理は、食塩そのものを従来とは全く異なる方法で供給するという新規性を有する。上述した2つの従来の減塩方法では、確かに食塩摂取量を減らせるものの、半分程度が限界である。一方、ソルトチップを用いれば10分の1以下に抑えることも可能である。また、複雑な機構や特殊な材料を用いないことから、製品価格を低く設定することができ、十分な価格競争力を有する。

市場について

主なターゲット・市場の規模

想定されるターゲットは、以下の3つに分けられる。

予備群グループ:普段から健康に気をつけている人→ 420万人(フィットネスクラブ会員)

患者グループ:退院したものの食事制限がある人→ 316万人(糖尿病などの患者)

減塩食グループ:一日当たりの減塩食適用患者 → 2万人

 

市場での競争力

①従来のアプローチとは全く異なる原理および方法を使用している点

②大学発ベンチャーとして高い技術力を有する

③医師、管理栄養士と密な連携を取りながら開発を進めており、現場のニーズを熟知している

 

実現性について

実施スケジュール

2017年1月から、大崎病院東京ハートセンターにて臨床試験を半年程度行い、ソルトチップの有効性を証明する。

併行して製造委託先の企業を選定する。

2017年7月に株式会社LTasteを設立しソルトチップの販売を行う。

       

実施場所

オフィス:かわさき新産業創造センター(KBIC)(予定)

製造:国内の協力工場

 

実施体制

従業員2名に加え、各領域の専門家が外部より参画。

製品の製造、販売は協力会社に委託予定。

ビジネスパートナー

大崎病院東京ハートセンター:臨床研究の実施、学会への論文発表

共和株式会社(暫定):製造委託

 

リスクとその管理

①模倣リスク:特許戦略を実施し、技術漏洩防止策を徹底することで、模倣リスクを回避する。

②品質管理:調査に基づいて製造委託業者を選定し、十分な品質を担保する。

 

お問い合わせ先

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