第119回最終選考会(令和元年7月26日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
モノづくり産業のポテンシャルを解放する。その想いから生まれた特注金属加工品の受発注プラットフォームサービスです。
発注者がWebサイトからCADデータをアップロードすると、CADDiが独自のテクノロジーで製造工程を自動解析し、最も得意とする加工会社を特定、その会社の原価計算ロジックをもとに算出した見積もりを即座に提示します。
発注者は「今欲しい」部品の図面を全国から最適な加工会社に依頼することができ、加工会社は相見積もり地獄から解放され、得意な加工に注力することができるようになります。
それぞれの加工会社特有の「強み」をもとに、発注者と受注者をフラットに繋げることで、従来の多重下請け構造を変革し、すべてのモノづくり企業が輝ける社会を実現します。
新規性・優位性について
発注者のメリット
・CADデータをアップロードするだけで、従来は2週間程かかっていた見積もり回答を瞬時に得ることができます。
・図面ごとに品質・価格・納期面で最適な加工会社を特定するため、平均コストダウン20%等、大幅なQCD向上が見込めます。
・様々な部品を一括して発注できるため、発注工数が下がります。
加工会社のメリット
・得意な分野に特化して受注するため、利益率の高い案件に注力できます。
・予め合意した見積もり算出方法で確定発注するため、相見積もりが一切無く、また見積もり自体の負担も大幅に軽減されます。
・業界横断で得意な加工案件を受注できるため、不景気に影響されにくい安定的な仕事を確保できます。
市場について
主なターゲット・市場の規模
180兆円といわれる製造業市場のうち、製造原価(材料費)は約6割の120兆円を占めており、ここが当社の狙うターゲット(市場)となります。
その中でも多品種少量業界で当社のサービスとの親和性が高い、5兆円規模とも言われる金属加工製品市場がメインターゲットです。
市場での競争力
特注加工品は、保有設備や技術によって、加工会社ごとに製造原価が大きく異なります。最適発注のマッチングを高精度かつリアルタイムに行うことで、加工会社の利益を圧迫することなく、他社よりも安く、高品質な製品を提供することが可能となります。
この受発注プラットフォームのビジネスモデルと、それを支える自動見積もりプログラムにおいて特許を取得しています。
実現性について
実施スケジュール
創業からの1年間は、当社サービスとの適合度が大きく、かつ品質リスクの小さい板金加工品に特化してサービスを開始しました。
今後、2021年時点でアジアNo.1の売上を持つ加工品受発注プラットフォームを作り上げるべく、「製品カテゴリの拡充」「サービスレベルの向上」「受発注の全面自動化」の3つの柱を注力分野と位置づけます。
実施場所
東京都と大阪府に事業拠点を置き、当社スタッフが検品および梱包を行っています。
2019年7月からは本社および関西拠点を移転し、今後の事業拡大に備えます。
実施体制
アップル米国本社でリードエンジニアを務めていた小橋、マッキンゼーで調達支援をしていた幸松との3名で事業を開始しました。
その後、エンジニア、ビジネス職ともに従業員を増やし、現在は契約社員等含め50名強の体制となっています。
ビジネスパートナー
現在、全国約150社以上の金属加工会社に製造パートナーとしてご協力いただいています。
また自治体や金融機関等とも提携し、地域の金属加工会社の紹介、パートナー関係の構築、当社の専門商談会開催等の支援を頂いています。
リスクとその管理
品質管理に長けた人材が自社で検品・梱包を行うことで、品質不良のリスクを回避しています。万一品質起因での賠償責任等が発生した場合でも、損害保険に加入している為、経済的リスクは回避可能です。
また、当社顧客の業界は多岐に渡っており、特定業界の伸衰や景気等に左右されにくい売上基盤を構築しています。