第128回最終選考会(令和3年9月24日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
看板やバス広告などの屋外広告は人の目に直接触れるため訴求力が高く、多くの企業で利用されています。一方で、現状の屋外広告では広告設置によってどの程度閲覧されたかは不明であり、また設置に手間と費用がかかるという問題があります。
私達は自由に街中を走行する車両の表面を広告媒体と捉えます。さらに、人や車の流れのデータを元にAIが算出した車両に貼り付けた広告の閲覧される確率とアプリで取得する車両の走行情報を元に、広告が閲覧された場所と回数を統計的に可視化します。これにより広告掲示場所が限定されず、費用対効果の評価が可能となる車両屋外広告が実現します。
また車両に広告を掲載したドライバーには、走行で生じた広告閲覧回数に応じて報酬をお支払いすることで、普段の走行がそのまま収入源となります。
新規性・優位性について
広告ターゲットが多く存在するエリアを走行するドライバーとのマッチングにより、掲示場所を限定したプロモーションが可能です。また、車両への広告掲示が低コストであることも、従来の屋外広告に対する優位性となります。
さらに、私達は独自に開発したAIを用いて広告閲覧場所を可視化します。これにより、インターネット広告のように広告閲覧回数を根拠とした費用対効果の評価が実現します。また広告を掲載したドライバーは、広告が見られやすい場所を走行することで、成果に基づく報酬を受け取りやすくなります。
市場について
主なターゲット・市場の規模
主なターゲットは、看板やバス広告などの屋外広告を利用する広告主です。屋外広告市場の規模は、2021年で5000億円程が見込まれています。
また、そのうちのデジタル化された屋外広告市場は2012年から2021年まで年平均14%の成長を継続しており、2024年見込みで1000億円へ到達する見込みです。
市場での競争力
広告効果の可視化により、精密にエリアを絞った広告出稿が可能です。例えば、広告主が希望するエリアと広告閲覧回数を指定することで、根拠に基づいた広告投資を実現します。
そして広告作成料金の低コスト化やドライバーへ支払う報酬の最適化により、他の屋外広告媒体と比較して安価に広告出稿料金を設定することが可能になっています。
実現性について
実施スケジュール
今後1年間は広告費無料キャンペーンや法人ドライバーとの提携を通して、本サービスの実績作りを中心とするサービスを展開します。
さらに数万人規模での運用に耐えうる正式サービスを開発し、川崎市内での成功モデル構築を目指します。
その後、サービスの強化・拡張を実施し、他都市への展開で大きくスケールすることを目指します。
実施場所
現在は、神奈川県川崎市中原区でオフィスを契約しています。さらにオンラインオフィスを構え、サービスの実現に向けた遠隔作業を実施しています。
実施体制
14人の外部協力者と共にビジネスアイディアの実現に向けて活動しています。代表を含めた15人のメンバーは、システム開発・研究開発・マーケティング・サービス実行チームに分かれ、サービス提供に必要な作業を行っています。
ビジネスパートナー
株式会社SALT様より資金提供を受け、サービス実現に向けて主にマーケティングに関してアドバイスを頂いています。
リスクとその管理
位置情報を含む個人情報の漏洩に関しては、セキュリティの強固なクラウドによる管理や、担当者に対する情報セキュリティ講習を実施することで対応しています。
また、競合他社の参入に関しては特許や商標取得をはじめとする知的財産権の保護によって技術的優位性を担保しています。