第130回最終選考会(令和4年3月11日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
私たちは自動運転車時代のサイバーアタックを未然に防ぎ、世界を守る仕事をしています。交通事故の原因の多くはヒューマンエラーです。自動運転技術の導入により、ヒューマンエラーは大幅に減少し、多くの命は守られます。
しかし安全な自律走行には、サイバーアタックからの保護が不可欠です。サイバーアタックは自律走行車を欺き、例えば「止まれ」という標識を「時速55マイル制限」と誤認させる危険性があります。この誤認識が起きると自動車は停止箇所で急発進してしまい、大きな事故につながりかねません。そのため、以下の5つの特許で対抗します。
1 教師あり・教師なしの前処理・モデル・ハイパーパラメーター最適化
2 IoTセンサーを使ったAdversarial Defense
3 活性化関数に着目した隠れ層最適化
4 AIに対するハッキングに対する最適防御技術
5 リアルデータプラットフォームと心理保存
上記の特許により、今まで自動運転車の分野で世界一の頑健性を発表していたGoogleの結果を超え、世界一になりました。
精度 87.09% → 89.30% (2.21%向上)頑健性 56.14% → 64.00% (7.86%向上)
*CIFER-10での実験結果
新規性・優位性について
汎用のAI技術である機械学習のプロセスを自動化する「AutoML」は、人海戦術的な方法で最適AIを見つけるため、計算コストが高くAlの性能も低いです。しかし弊社のAlオートメーションは、過去の学習履歴をもとに最適Alを推論し、探索領域を絞り込みます。
このように「Alの探索図」を得る点が、サイバーアタックに対するワクチンを実現する技術的優位性です。
上記について、元名古屋工業大学名誉教授やTMI総合法律事務所による第三者評価レポートなど多方面で優位性を評価され、メディアにも注目いただくことができました。
私たちはこれからも特許を会社戦略の肝と捉え、特許の社会実装を進めます。
市場について
主なターゲット・市場の規模
ユーザー・ターゲットは全世界の自動車メーカーです。サイバーアタックを防御できるソフトウェアを組み込んだチップを開発し、各自動車メーカーに供給します。
世界でAIが関わる市場規模を合算すると2026年には4,503兆円の巨大市場であり、自動運転車市場は2025年に1兆3,838.9ドルに成長すると予想されます。
上記より、完全自動運転を実現するためのサイバーアタック対策に、莫大な市場を見込むことができます。
市場での競争力
AI フロンティア領域においては、既存のAutoML(Automated Machine Learning、自動化された機械学習)が競合と考えられますが、「探索」と「推論」において弊社技術は圧倒的に広範囲をカバーしており、既存のAutoMLを凌駕しています。
またAI防御領域においては、上記の通りサイバーアタック対策の世界最高峰のGoogleの研究を超えることができ、品質については世界最高レベルを更新しています。
実現性について
実施スケジュール
今後大学などと連携して、AI開発を加速させていく予定。
実施場所
複数の自動車会社やDXしたい上場企業と、実証実験や本開発を予定。
実施体制
国立研究開発法人理化学研究所とは研究分野で提携。
MIT スローン経営大学院とはセキュリティー領域で共同研究予定。
ビジネスパートナー
株式会社電通・株式会社NTTドコモのグループ会社とマーケティング領域で提携。
リスクとその管理
AIに対するリスクは特許を複数取得し、適切に管理しています。
また、大手企業や研究機関との連携により開発環境を担保し、弊社技術の優位性を示すことで人材確保に繋げます。