第131回最終選考会(令和4年7月22日(金)開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイデアの提案者
【発表者 山中 享】
ビジネスアイディアの概要について
空間認知能力に苦手を感じる人(視空間認知障害など)は、認知や知覚、配置関係の処理に苦労する傾向があります。向かう方向との感覚合わせが苦手な上、景色が記憶に残りづらく道に迷いやすいという特徴があります。ながらスマホやARグラスは当事者にとって過集中と同時作業が課題であり、聴覚のみは左右判断も難易度が高く、当事者の事をより理解した支援が求められます。
従来は人による直接的な支援が中心でしたが、心理的相性や人的リソース、費用的懸念がありました。さらに支援慣れは社会に出ていく当事者の自立の阻害の要因となることが最も大きな課題でした。
当事者に対し、景色に集中し、周りに配慮しながら移動することで、目的地に到着できる自立的移動を促進するシステムを実現させています。空間認知能力は万人に共通するグラデーション課題であることから、当事者利用の特別感なく社会実装を目指します。
新規性・優位性について
1)画面を見ることなく移動を実現し、ながら歩きをなくす。
2)経路情報を記憶を実現し、空間情報と利用者のワーキングメモリーの課題を解決するUX。
3)移動の自立支援。人への依存度を下げ、自立支援を実現させるUX。
4)独自の振動×音のUX。当社はこれについて人の声、安心させる、コーチング要素を含めたUX違和感を感じにくく、装着し続けたく
なる熱中性を実現。
5)経路の履歴だけでなく、空間のコンテンツと連携した、案内機能を設定。
市場について
主なターゲット・市場の規模
初期ターゲットは、グレーゾーンと呼ばれる見た目も話し言葉も周りから理解されにくい軽度の領域(発達障害、高次脳機能障害、軽度認知症)で、視空間認知障害に悩みを持ちながらも社会進出意欲が高い層、その支援者およびガイドヘルプやシニアマーケット事業者です。
視空間認知障害当事者は550万人で、彼らが社会へ進出しやすい自己支援サービスを提供できた場合、経済効果は単純試算で45兆円を生み出します。
市場での競争力
・当事者に寄り添った開発
・空間認知の課題を解決する独自のデバイス・サービス
・当事者目線での共感を引き出すUX
実現性について
実施スケジュール
2022年度:プロトタイプ
2023年度:初期量産試作
2024年度:一般市場へのローンチ
実施場所
屋外 都内事務所を拠点に、全国へ展開
実施体制
プロボノメンバーを主体に計15名
ビジネスパートナー
・ガイドヘルプ事業所、シニアマーケット事業者との連携開始
・高次脳機能障害の被験者での実証実験を実施
・今後は、データベースを元に、屋外でエリアを周回する事業者
手に荷物があることで、手が離せない事業者などとのPoCを実施
リスクとその管理
・活用技術の他市場への転用
・デバイスの早期開発に向けたアライアンス