第132回最終選考会(令和4年9月16日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
弊社が受注した新宿区荒木町の現場(土砂災害特別警戒地域)において、擁壁の申請業務を30年来のビジネスパ-トナ-である牧野設計事務所に依頼した事が本事業スタートのきっかけです。
親杭(鉄骨)+PC版(プレキャスト)で一度は工作物申請の確認済証が日本建築検査協会株式会社から下りましたが、Pc版(プレキャストコンクリ-ト)と親杭(鉄骨)と接続する金具の強度が原因で差戻しになり試行錯誤の結果、親杭(鉄骨)∔現場打の工法(親杭と完全合成)にする事で確認済証が下り工事が完了しました。その後、牧野氏が特許を取得し、弊社と業務委託契約を結びました。
本工法はH型鋼親杭に50mm巾の溝形鋼を上下@200~300mmで溶接し、横主筋を結束し生コンクリ-トを打設します。これによりRC矢板が受ける土圧の水平成分を、完全合成された親杭に伝え支持できる点が特徴です。
今後は、日本全国の土砂災害危険地域に低コストで工期が短い、擁壁の新工法「CRM工法」を広げていきます。
新規性・優位性について
国土交通省では30年ぶりの新工法であり、建築基準を満たした今までにない擁壁の工法で、特許を取得済です。
既存技術は、一般的に日本の地質が火山活動及び深成岩の貫入を伴い、地盤はあまり固いとは言えず杭が必要になります。それに加え、用地効率が低いため狭小地では築造が難しく、原則5mの高さでは対応できません。コストと工期がかかることも課題でした。
本工法は土木と建築の両方を熟知している必要があり、2ヵ月の工期短縮、4,500万円のコストカット、狭い場所での工事が可能である点が他社への優位性です。
市場について
主なターゲット・市場の規模
主なターゲットは宅地造成・宅地開発専門の不動産会社・設計事務所・建設会社・ハウスメ-カ-などです。
市場は土砂災害特別警戒地域全国570,771区域(国土交通省 令和3年12月)を見込み、危険地域の一般ユ-ザ-に直接営業します。
市場での競争力
土砂災害警戒区域(イエロ-ゾ-ン)・土砂災害特別警戒地域(レッドゾ-ン)を解消するため、低コスト・工期の短縮に加え狭い場所でも工事することが可能です。
本技術は特許取得済のため、弊社と業務提携を結ばなければ公共であっても他社が本技術を使って工事を行うことができません。
実現性について
実施スケジュール
土砂災害特別警戒地域(神奈川県内)5か所の申請後9月から工事を着手します。
NETIS(新技術情報提供システム)に登録申請中、2022年中に登録予定
建築基準に基づく大臣認定制度に申請中、2023年に認定予定
NETISが下り次第、各都道府県の役所に通達され本工法が推奨されます。
実施場所
藤沢市用田・戸塚区戸塚町・逗子市小坪など
実施体制
最初は2名からスタート、件数を増やしつつ増員する予定です。
全国で150社以上と業務提携を締結し、日本全国へ営業を広げます。
ビジネスパートナー
牧野設計事務所 (申請業務)
リスクとその管理
業務提携した会社に責任施工で依頼するため、施工管理ができる会社と業務提携を結びます。
安全衛生契約書・作業手順書・工事監理日誌の提出を促し、安全衛生を管理します。