第140回最終選考会(令和6年9月20日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイデアの提案者
【発表者 長井 早和子】
ビジネスアイディアの概要について
本ビジネスプランはディスレクシア/読字困難( 発達には遅れがないのに文字の読み書きに限定した困難) 向けの読字支援アプリにより、ディスレクシアの個別のニーズに応じたカスタマイズ機能を提供します。
BtoC向けにサブスクリプション型、BtoB/G向けにライセンス販売を展開し、エドテック市場の成長を背景に高いビジネスチャンスを見込んでいます。
教育分野のインフルエンサーや自治体との連携を通じて、認知度と導入を拡大する戦略です。
新規性・優位性について
日本初のディスレクシアの読字をサポートするアプリです。文字のカスタマイズや読み上げ機能を搭載しています。
理由は、ディスレクシアの症状は人それぞれで一括りにまとめることが難しいため、個別対応、パーソナライズすることが重要だからです。
視覚と音声の総合的なサポートが可能、アメリカのCES でのアワード受賞、イギリスでは質の高い教育アプリとして既に認定済みです。
市場について
主なターゲット・市場の規模
本アプリはディスレクシア当事者やその親、教育機関、自治体、医療機関などをターゲットとしています。市場規模は、エドテック市場が2023 年の1,423 億ドルから2030 年には3,484 億ドルへ、学習障害治療市場が2023 年の23 億ドルから2030 年に31 億ドルへと成長が見込まれています。
市場での競争力
国内初のディスレクシアの読字自体をサポートするアプリで、グローバル全体でも競合が少ないです。
日本ではディスレクシア自体の社会的な認知度や理解が非常に低いですが、いち早く展開することで市場を牽引できると考えています。さらに当社としてはグローバルでの実績がすでにあること、国内メイン事業にて官庁、大手企業などへの導入実績がすでにあることで例え積極的に他社による市場参入があっても十分競争できると考えます。
実現性について
実施スケジュール
2024年度はベータ版のリリースとテストユーザーからのインサイト収集及びインサイトをもとに改良を実施します。並行してパートナー開拓、デジタルマーケティングの準備も行います。2025年度は製品版のリリースと販売( アプリストア及びライセンス販売) を開始、KIS認定の取得を目指します。
KIS認定後の2026 年度は川崎市認定の製品として市内の関連医療機関、関連団体、学校法人などへの営業活動を強化します。
実施場所
川崎市にある拠点を支店化し、本プロジェクトのメイン実施拠点とします。
実施体制
フランスと日本のジョイントチームで社内のメイン人員は5 名で構成、技術・営業・学術の各方面からプロジェクト推進します。社外サポートメンバーはソフトバンク:松野 一夫、東洋大学名誉教授:山田 肇、他“ じぶんフォントプロジェクト” の参画団体とも協力してこのプロジェクトを推進します。
ビジネスパートナー
“ じぶんフォントプロジェクト” 参画団体と引き続き協力して国内での展開を目指します。さらに今後は学習市場や医療関連に強い企業のパートナー開拓を行います。
リスクとその管理
1番のリスクとして日本での市場認知度の低さです。しかし、教育関連インフルエンサーを活用したSNS マーケティング、自治体との連携で啓発活動を実施、学習障害の治療やサポートを実施する医療機関関係者へのアプローチで認知度向上を図ります。来年度は川崎市のKIS認定を目指すことで川崎市のお墨付きでアプリについての発信、営業活動を実施することで信頼性も加わるためこのリスクを管理できると考えます。