第141回最終選考会(令和6年12月6日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
「製造AI と完全自動化」のアプローチで世界の製造現場を変えていく取り組みを始めており、フライス加工向けの製造AI ソフトウェア「ARUMCODE1 」と、そのAI を搭載した工具や材料の段取りを完全自動で行ない、金属部品の生産からヒトの介在をなくすマシニングセンタ「TTMC- タイプF 」を開発。
新規性・優位性について
他社ではまだNC プログラム自動生成から全工程の自動化までは実現できていない。この面でアルムのみが職人の思考方法を分析して、そのロジックをAI ソフトウェアに落とし込み、完全自動の工作機械へと発展させたことは世界的にも先進的な取り組みであると言え、競合他社と比較して優位に立っている。
市場について
主なターゲット・市場の規模
製品の対象は世界の金属加工または樹脂加工を行なっている企業となっており、その中には大手メーカーなど世界に複数の工場を有している企業もいる。年商3 億円以上の企業数は120 万社を超えており、年商3 億円以下の小規模事業者はその3 倍と見られ、世界で360 万社の加工企業が存在すると推定される。
市場での競争力
新規性、優位性で述べたように現在同じような製品を実現できている会社はまだないため、他社よりも優れた立場を持つことで、価格競争に巻き込まれにくくなり、安定した利益を得ることができる。
実現性について
実施スケジュール
ARUMCODE のクラウド版であるARUM Factory365 を昨年7 月より販売。TTMC に関しては来年4 月より本格販売予定。
実施場所
石川県金沢市
実施体制
製造の知見を持つ機械設計者、制御設計者、加工エンジニアをはじめ、AI、クラウド、データベース設計、コンピュータサイエンス、データサイエンスなど新技術を生み出せるエッジの効いた研究者や技術者( 大学の教員や大企業出身のエンジニア) が揃っている。
ビジネスパートナー
株式会社ジーネット、豊田通商株式会社、岡谷鋼機株式会社、株式会社スギノマシンなど
リスクとその管理
開発のデバッグ工程には実加工テストや、TTMC を何万回と稼働させてテスト加工をする「N増し調整」が必要となり、その分、開発コストや事業化までの期間が掛かるため5月にシリーズA の資金調達を完了している。