かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第48回最終選考会(2007年7月13日開催)
ENTRY No.3

ビジネスアイディアのテーマ
『発光遺伝子導入による「光るバラ」の開発・販売事業』

ビジネスアイデアの提案者
株式会社光るバラ
 山崎 好智(やまざき よしとも)

  【東京都港区】

かわさき起業家賞
株式会社光るバラ 山崎 好智さん

ビジネスアイディアの概要について
当社の開発する発光植物技術は、20数年前に米国のタバコ企業が、光るタバコの葉などを科学誌に掲載して依頼、バイオ の研究者には認知されている技術です。当社は、発光植物の実現可能性の高さと植物バイオ研究の最高峰である国立大学と の産学連携体制の実現、市場規模と消費者のニーズを勘案し、遺伝子組み換えにより品種改良を行った発光性植物である光るバラ、キク、カーネーション、胡蝶蘭、カスミソウなどを開発・販売し、発光植物の世界的な普及を目指します。
これらの販売を通して「人々に豊かさと感動をもたらす」をコンセプトとして事業を展開してまいります。
光るバラ

新規性・優位性について
現在の花卉市場においては交配による品種改良が主流であるものの、サントリーによる「青いバラ」のようにバイオに よる新品種の開発も始まっています。植物のみならず、生体(カエル、メダカ、ねずみなど)を遺伝子組み換えにより 発光させる研究が進められ、メディア等で目にする機会が増えてきています。しかし、世界的に見ても商用を目的とし た生体の発光植物の開発は実現していません。それは、組換え技術自体は確立されているものの、バイオ技術が医療や 食品関連に集中しているためで、この発想はコロンブスの卵といえます。

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    国内ではギフト市場をメインターゲットとし、ギフト需要総額は2兆9000億円、その うち「母の日」は5000億円、「クリスマス」4000億円となっています。また、花の文化が根付いている欧米の花卉市場規模は国内の数十倍といわれ、最終的に米国、欧 州、ロシアなどにライセンス販売することを目標としています。
  • 市場での競争力
    市場競争力においては、現在のところ世界でも唯一の商材であること、また品種選定 においても売れ筋の花の種類と品種を選定していることから、切花としてもギフトと しても十分な競争力を有するものと思われます。また、価格については通常の同種切 花の4倍〜5倍程度の価格を想定しており、十分な競争力が見込めます。

実現性について
  • 実施スケジュール
    基本開発期間を2年とし、難易度の低い草類から商品化を優先していく予定です。 3年目からは開発終了品種の育成・販売を展開します。5年から7年後を目処に株式公開もしくは花卉専 門企業或いは商社などに対しバイアウトを想定しています。 
  • 実施場所
    川崎市幸区下平間357番地及び国立大学 
  • 実施体制(従業員等)
    プロジェクト管理、総務・経理機能などは本社3名体制で対応します。開発は前述の通り国立大学との産学連携によって行います。
  • ビジネス・パートナー
    生産及び販売の段階からは、生産については契約生産農家、販売については代理店制とし、生花店、ホテル、 ブライダル、レストラン等への流通チャネルを持つ企業(5社程度)と契約を行うことを目標とします。 
  • リスクとその管理
    想定されるリスクとして、販売に関してはブランドPRで実績をもつ縁故のあるPR会社によ る知名度の向上と他業種に亘る代理店契約、また事業売却については、販売計画の確実な達 成による事業価値の向上に努める以外にリスクを回避する方法はないと考えております。

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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