かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第51回最終選考会(2007年12月7日開催)
ENTRY No.1

ビジネスアイディアのテーマ
『「無負荷時消費電力≒ゼロ」の補助電源を使用した待機電力回路』

ビジネスアイデアの提案者

 鈴木 健(すずき たけし)

  【神奈川県横浜市】

かわさき起業家賞
鈴木 健さん

ビジネスアイディアの概要について
従来の待機電力回路の平均電力は3W程度で、その電力の99%以上は負荷である制御回路等に印加電圧発生のために流れる無負荷時入力電流による無負荷時消費電力で、実際の負荷電力は1%以下である。本提案の基本回路では、MOSFETQとコンデンサCを直列接続してQのゲートに基準電圧を印加すれば、「Cの電圧(補助電源電圧)≒基準電圧−Qのしきい値電圧」になるので、Cの電圧を補助電源として使用する回路である。この回路では、制御回路電流が流れれば入力電流が流れて待機電力になるが、制御回路電流がゼロなら入力電流もゼロになるので無負荷時消費電力≒ゼロになる。なお、基準電圧用にツェナーダイオードを使用すれば無負荷時消費電力になるが数百MΩの抵抗器が使用可能でその電力はμW(マイクロワット)オーダである。直流電源回路は基本回路がほぼそのまま、交流電源回路ではダイオード数コの追加で本提案待機電力回路が可能である。この時の待機電力の値は制御回路電力の2倍前後程度で、従来回路の待機電力より数桁小さい待機電力回路になる。 待機電力回路

新規性・優位性について
待機電力回路の待機中は、制御回路やセンサー等に補助電源で発生する電圧を印加しておく必要がある。従来の待機電力回路は補助電源が印加電圧発生用電流である無負荷時入力電流により発生する無負荷時消費電力が数Wあり、待機電力の99%以上がこの電力であった。本提案回路は補助電源が印加電圧発生させるだけなら理論的には電力発生はゼロで、制御回路電流等が流れてはじめて待機電力が発生する。この回路では、無負荷時消費電力は数mW(ミリワット)以下で、従来回路よりは数桁小さい待機電力が可能になる

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    大部分の待機電力回路に適用可能。方式例:リモコン動作、タイマー動作、センサー動作、ネット動作、等。機器例:防犯・防災機器、センサーライト、自動点滅器、FAX、ATM、テレビ、エアコン、ビデオ、等(下線の機器から適用したい)。
  • 市場での競争力
    ●価格は前記下線機器では非常に廉価になる。他の機種でもかなり廉価になる。
    ●待機電力の値はどの機種でも2〜4桁位は小さくできる。
    ●交流電源にも直流電源にも適用可能。

実現性について
  • 実施スケジュール
    現在、ライセンス営業中
  • 実施場所
    横浜(自宅)
  • 実施体制(従業員等)
    2名
  • ビジネス・パートナー
    発明協会 神奈川県知的所有権センター支部 特許流通アドバイザー 小森幹雄
  • リスクとその管理
    評価を充分にする

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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