かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第52回最終選考会(2008年2月9日開催)
ENTRY No.5

ビジネスアイディアのテーマ
『~環境性と経済性を両立~スターリングエンジンを活用したリサイクル燃料発電・熱供給システム』

ビジネスアイデアの提案者
株式会社プロマテリアル
 齋藤 正倫(さいとう まさみち)

  【川崎市高津区】

かわさき起業家賞
会場応援賞
齋藤 正倫さん

ビジネスアイディアの概要について
世界で唯一、量産技術を確立しローコストでの供給を可能にしたINFINIA社のスターリングエンジンと我々の持つエマルジョンをはじめとした燃料改質技術、広島大学と開発したTUBE状バーナーを組合せシステム化し、あらゆる熱をエネルギー(電気・温水)に変換するという特徴を活かし、ディーゼルエンジンやガスタービンエンジンでは難しい廃油や廃液、メタンガスあるいはバイオマス、焼却炉の排熱をリサイクルし、エネルギー化するシステム。それによって得たエネルギーは企業にとってのコスト削減にとどまらず、CO2削減に大いに貢献する。
基本モデルを構築した上で①廃油コージェネモデル ②焼却炉排熱発電モデル ③ペレットも含めたバイオマス発電モデル ④融雪用灯油コジェネモデルを順次構築、商品化する。
スターリングエンジン

新規性・優位性について
本システムの優位性は二つ。第一はスターリングエンジンの持つ優位性。第二点は弊社のエマルジョン技術及び燃焼技術にある。
スターリングエンジンは、環境負荷を軽減し、CO2削減、廃棄物の減量などに大きく寄与する。
第二点は弊社のエマルジョン・燃焼技術である。弊社エマルジョン技術は、廃食油・廃油をそのままの状態で燃料化することができる。
したがって廃食油、廃油の燃料化にかかるコストは限りなくゼロに近い。廃食油をBDFと比較すると、廃食油の燃料化コストはゼロに近い。
廃食油の発生量に応じて柔軟性あるシステムを構築できる。

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    ①廃油コジェネモデルについては、ファーストフード店、レストラン等の飲食店(国内で54,000件)、ホテル、旅館(全国で約70,000件)、スーパーマーケット(12,000店)、コンビニエンスストア(40,000店舗)、応用としてガソリンスタンド(約50,000店舗)など約226,000件が国内マーケット。
    ②は既存焼却炉、または船舶。 ③は農業におけるハウスでの活用。
    ④は雪国での一般家庭及び事業所が対象となる。
  • 市場での競争力
    BDFなど廃油をリサイクル燃料とする場合でも、現状は環境対策としてコストの観点が十分とはいえないものが多い。また従来のコージェネシステムは燃料を天然ガスでランニングコストが多くイニシャルコストの償却まで非常に年月がかかる。これに対して、燃料代が0円であり総合効率90%と高効率であることから、償却年数が短い。コスト面・環境面で競争力がある。
    また、国産スターリングエンジンはあまりに高価。

実現性について
  • 実施スケジュール
    2008年はプロトタイプ製造。5月末までに廃油コジェネモデルを3台製造。6月の環境展出展後、フィールドテスト実施。同年12月に20台を市場に投入。
    2009年は200台を市場に投入。2010年には1,000台投入。
    その後量産及び本格販売開始。海外販売も並行。
  • 実施場所
    株式会社プロマテリアル ※試験・評価は日野市の明星大学
  • 実施体制(従業員等)
    8名
  • ビジネス・パートナー
    ●バーナー開発/広島大学 ●全体設計・評価・試験/明星大学 ●バイオマス開発/筑波大学、京都大学 ●システム開発/アサヒ技研工業㈱ ●金属加工・・・楠鉄工 ●量産化・・・㈱横浜精機 ●コーディネート/スターリングエンジン普及協会
  • リスクとその管理
    ① 製品品質のリスク【対策】:大学、現場での実証試験の徹底。メーカー、大学、専門家による評価の徹底。 ②故障や機械トラブルのリスク【対策】:実証の徹底による設置工事者、メンテ技術者の教育の徹底。 ③法的リスク(電気事業法など)【対策】:スターリングエンジン研究会と共同で経産省、環境省への相談体制の構築。

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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