当社のコア技術は、「マンノース被覆リポソーム(MCL)」です。このMCLは、マンノースを介してマクロファージや樹状細胞等の細胞に認識され、細胞内に取り込まれます。このMCL は医薬品としての応用とともに、これまでにない有用な研究用試薬への応用も可能です。
当社は、上記MCL 技術を用いて、医薬品の研究開発事業およびリポソームの受託製造事業を進めています。
まずMCLのドラッグデリバリーシステム(DDS: 薬物等を標的組織に送達する方法)としての機能を活用した抗がん剤のDDS製造開発を行っています。対象疾患は、腹腔内転移腫瘍である「胃がん」、「卵巣がん」です。これらのがんに有効な抗がん剤を持つ製薬企業との共同開発の形で行います。他方、MCLの免疫に対する作用を応用したがんワクチンの開発を大学および製薬企業とともに行います。当社はすでに大学と共同して、がん抗原を包埋したMCLを用いて動物実験を行い、予想以上の効果を示すことを確認しています。もう一つの事業は、リポソームの受託製造です。当社は、独自に新しいリポソーム製造プロセス技術を開発し、それを自動製造する装置の開発を行っています。これらの強みを生かして、共同開発する製薬企業からMCLの製造を受託するとともに、一般の医薬品や化粧品メーカーからも製造を受託し、当社のもう一つの事業コアとしていきます。 |