かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第60回最終選考会(2009年8月1日開催)

Entry.3


ビジネスアイディアのテーマ

半導体素子のDUT(Device Under Test)基板解析用プローブ装置

ビジネスアイデアの提案者

オムニフィジックス株式会社

山田 泰弘(ヤマダヤスヒロ)

【川崎市高津区】

かわさき起業家賞

川崎商工会議所会頭賞

川崎市制度融資認定

山田泰弘さん

ビジネスアイディアの概要について

半導体素子のTEST基板解析用プローブ装置

半導体素子製造は日本国内の投資は進まない状況ですが、半導体素子開発に関して海外依存を行う事は、日本の電子産業の国際競争力の弱体化を起こし兼ねません。メモリ ーデバイス製品に変わり、少量多品種製品で高機能素子の開発は結果として日本の競争力を高めると思っております。半導体素子の先端製品の開発は今後さらに重要な要素 を持って進められて行くと考えます。

  • 半導体素子のDUT基板解析用プローバー
    半導体素子の動作解析は主にウェハプローバーで素子内部をトレースしながら不良箇所の特定をします、しかし素子の用途に拠ってはウェハレベルの動作では無く、パッケ ージしたデバイスで周辺素子を含めて動作をさせ実動作に近い状態で温度特性を含めた特性評価をする必要が有ります。現在はTEST基板を密閉ケースに入れ温度コントロ ールされた空気を流し特性評価をしていますが動作不良が起きた場合、密閉ケースに入っている為、リアルタイムでデバイスの動作不良を観察・解析評価を行う事が出来ません。現行の方式では、測定前にあらかじめ不良箇所を予測し特性評価を行う為、カットアンドトライの要素が多々あり、正確な不良原因の特定にかなりの時間と労力を必要とします。 提案しました製品は、従来型の密閉ケースではなく、モニタ用小型カメラを搭載し温度コントロール中も自由に測定箇所のプロービングが可能で、安定した温度コントロー ルが出来るDUT基板用の解析プローバーを開発し、評価・解析に掛かる時間や労力の短縮を図る事で、ビジネスとして十分に対応が可能です。
  • ウェハ解析用プローバー
    その他製品は、ホット&サーモチャック温度コントローラーと含めたマニュアルプローバーです。特にサーモチャック対応のプローバーはシールドチャンバーとマニピュレー ターの構成に独自性が有ります。YAGレーザヘッドを顕微鏡に搭載した時は、素子表面パシベーション剥離・加工が行える。本装置の製品リーダーはカスケードマイクロテ ック社のマイクロチャンバー方式(特許取得品)で、外部からの操作性は優れており、現在市場には、対抗する製品が無く独占に近い状態になっています。しかし、当社で 開発した製品は、この特許には抵触せず、操作性・機能性において、カスケード社製品を上回る仕様となっています。

新規性・優位性について

【DUT基板解析用プローバー】

  • 対抗製品は既存に無い。
  • 外部ノイズと光遮断のシールドチャンバーはマニピュレーターと組合わせ、高精度の位置合わせと操作性、安全性に優れている。
  • 開発した素子を実動作でも解析を行うことが可能。
  • マニピュレーターがチャンバー内部に有り、操作は外部からできる構造でプロービング動作が安定している。
  • 金属顕微鏡対物レンズが2本使用できる。カスケードマイクロテック社(米国)は1本の為、倍率の変更幅が少ない。(但しカステード社は従来型のプローブ装置です)
  • インターロック構造は電気回路の信号での判断方法でなく、独自の検出方式となっている。
  • YAGレーザ発信器使用、高電圧測定を行う場合、安全性と操作性を兼ね備えております。

特許出願番号 2009−153309
特許申請内容:DUT基板解析用プローバー、シールドチャンバー、マニピュレーター、インターロック方式。

市場について

主なターゲット・市場の規模

【半導体素子のDUT基板解析用プローバー】
半導体設備市場、半導体開発設計部門。市場規模 約12〜15億円

【ウェハー解析用プローバー】
半導体設備市場、半導体開発設計部門。市場規模約20〜25億円

市場での競争力

従来型マニュアルプローバーは累積で500台以上販売を行っております。今後開発する装置は同市場に販売を行います。販売先は熟知しており、DUT基板解析用プローバーは市場の独占を 考えております。

実現性について

実施スケジュール

DUT基板解析用プローバー
2009年9月〜2010年7月 試作開発
2009年後半〜2010年前半 営業活動

実施場所

本社

実施体制(従業員等)

現在当社1名、外注委託

ビジネス・パートナー

現在なし

リスクとその管理

開発費の捻出

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