かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第64回最終選考会(2010年3月13日開催)

Entry.3


ビジネスアイディアのテーマ

ストップ職場うつ!〜セルフ・カウンセリング®によるコミュ二ケーション・トレーニングでストレス社会を変えよう

ビジネスアイデアの提案者

NPO法人セルフ・カウンセリング普及協会

渡邊 ミサ(ワタナベ ミサ)

(発表者 理事・事務局長 宮澤奈美江、理事・山下優子)

【川崎市麻生区】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞

渡邊ミサさん

ビジネスアイディアの概要について

セルフ・カウンセリング

人間関係のトラブルの多くは、コミュニケーション上に問題があると思われます。職場での人間関係のトラブルを防ぎ、ひいては、心の健康 を保つ(取り戻す)ためには、コミュニケーション力向上こそが重要な鍵であると考えます。社員のメンタルケアやコミュニケーション向上に関わる研 修は、大規模企業を除けば、まだ充分に取り組まれているとはいえない状況です。

そこで、当団体では、会社員のコミュニケーション力向上とメンタル ケアを目的とした、セルフ・カウンセリングによるコミュニケーショントレーニング(通称“コミトレ”)というプログラムを開発しました。このコミト レのプログラムは単に研修を受けて、個人のコミュニケーション力向上で終わりではありません。一人の力がつくと、周りの人との交流が始まります。

また、研修は同時に検定試験にもなっています。継続学習をし、1級の検定に合格すると、トレーナーとしてコミトレ4級を指導することでき、学びを活 かして会社や地域に還元できる仕組みになっています。コミトレは、ストレス社会における職場うつの軽減と、社会貢献を可能にする画期的な方法です。

新規性・優位性について

【日本人による日本人のための日本発の心理学セルフ・カウンセリングを用いたトレーニング】

コミトレは、長年にわたって日本でカウンセリング活動、教育活動をしてきた日本人によって創案された、心理学セルフ・カウンセリング®にもとづ いた理論的な方法です。セルフ・カウンセリングの名称および方法は、その独自性と知的所有権を守るために、商標登録されており、東京学芸大学と 共同研究もされています。

【自己理解から始まる唯一の自己発見心理学にもとづいた単なるノウハウではないトレーニング】

他のコミュニケーションセミナーは他者理解に重きがおかれ、単なるノウハウとして、パターン化されています。それに対して、コミトレは、自己 理解が基本となっています。ノウハウで一つの正解を学ぶのではなく、自分の中から解決策を見出せるこの方法は、他のセミナーにはない新規性と独 創性に優れています。

【研修そのものがメンタルケアと直結するため、社員のメンタルケアが2ステップから1ステップに効率化】

従来の企業のメンタルケアの業務は、
(1)人事担当者が、メンタルケアの仕方を学ぶ(カウンセリング技術を習得する)
(2)社員のメンタルケアを担当 し、社員の相談に乗る
という二つのステップで、大変非効率でした。
それに対して、コミトレは、セミナーを受けることによってストレス社会に生きるすべての企業人が、自分自身でメンタルケアする方法を身につけることができます。

市場について

主なターゲット・市場の規模

メインターゲットは、人材教育、研修、社員のメンタルケアまで手の回らない急成長の企業、中小規模の企業です。一部大手の企業をのぞいた多くは、メンタルケアの専門家が常に配置されているわけではなく、人事担当者が、通常業務のひとつとして担っているのが現状です。コミトレは、研修そのものがメンタルケアと直結します。人事担当者がメンタルケアの知識を習得し、さらに、相談業務をするという2ステップが1ステップになるこの方法は、市場規模も大きいと思われます。

人間にとってかかせない、相手とのコミュニケーションを見直し、コミュニケーョンの仕方について見つめなおすコミトレは、業種、職種、年代などに縛られることがないため、市場適 合性はきわめて高く、顧客の幅は限りがないと思われます。

市場での競争力

コミュニケーションセミナーは、多数の企業がすでに行っています。これらの従来セミナーの受講者は、コミュニケーションに問題意識を持った方や、人事担当 者など専門的知識を求めた方に限られていました。けれども、コミトレは、興味や関心にかかわらず、日常生活場面をもとに、誰でもに起こりうるコミュニケーションギャップ(くいちがい)に焦点を当てています。そのため、普遍性、汎用性に優れ、どのセミナーの土台ともなる自分自身への理解から始まるため、競合することなく、ビジネスを遂行できるのではないかと考えています。

実現性について

実施スケジュール

すでに実施中で、過去3年間、のべ1500人以上が受講しています。
2010年度以降、認知度をアップし、実績を増やしたいと考えています。

実施場所

事務局は市内、当法人住所に置いています。セミナーについては、NPO主催は主に東京代々木、国立オリンピック青少年記念総合センター、講師派遣については、依頼先企業にて行う予定です。

実施体制(従業員等)

事務作業については当法人の事務局員(2名)が他の事業とともに行います。 セミナー講師については、当法人認定トレーナー10名(2010年1月現在)が行っています。ただし、今後、継続学習者の中から1級検定合格者が出るため、トレーナーは増加していきます。

ビジネス・パートナー

セルフ・カウンセリング®の創案者である渡辺康麿氏が会長をつとめる任意団体「生涯学習セルフ・カウンセリング学会」に協力を得ています。(教材開発、教材作成、教材販売)

リスクとその管理

経済状況が厳しい中で、企業は人事研修事業を削減傾向にあります。このような課題から、認知度と、データ検証によって実績アップを図りたいと模索中です。

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