かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第72回最終選考会(2011年8月6日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

転倒防止用車椅子自動ブレーキシステム

ビジネスアイデアの提案者

特定非営利活動法人 健康福祉工学会

川島 コ道 (カワシマ ノリミチ)

【横浜市青葉区】

かわさき起業家賞

川島 コ道さん

 

ビジネスアイディアの概要について

身体の機能障害により歩行困難となった人が利用する移動手段として福祉用具である車椅子がある。使用者は着座、または着座状態から立ち上がろうとするときに通常、手動ブレーキを用いるが、高年齢層の使用者はブレーキをかけ忘れてしまうという報告がある。このため、車椅子からの乗降時に車椅子が動いてしまい、転倒につながり、安全上極めて重要な問題となっている。そこで本製品ではブレーキをかけ忘 れても転倒しないようなブレーキを開発した。我々のオリジナルなアイデアである自動ブレーキシステムの原理は、テコの原理を利用しており、取り付け場所は座面の下部分に位置する。作用する部分(以下ブレーキ部)は実際にタイヤに隣接しており、ブレーキ部の反対側に当たる部分(以下センサー部)はシートの真下にある。本体には1つのバネが付いており、そのバネの戻る力を利用してブレーキ部を作動させている。センサー部に体重がかかるとブレーキ部が解除され、逆に立ち上がるとセンサー部にかかる重みが無くなりバネが戻るというものである。

新規性・優位性について

立ち上がると、自動的にブレーキがかかり、転倒事故を防止する車椅子ブレーキ装置は既に販売されている。しかしながら、車椅子メーカー のものでは、既に車椅子にブレーキが付いている。しかも、複雑な機械的、電気的なものが多く、ブレーキが突然掛かかるため、故障が多く、また車椅子が止まった瞬間に使用者が前のめりになり、時として鞭打ち状態になったという例も多数報告されている。本製品は電気や油圧制御ではなく、簡単な機械的なメカニズムのため、故障が殆どなく、既存の殆どの種類の車椅子に取り付け可能であり、しかも現場で簡単 に取り付けが可能であるという特色を備えている。イメージ

市場について

主なターゲット・市場の規模

本製品のターゲットとしては、身体の機能障害により歩行困難となった高齢者や障害者である。現在、自動ブレーキ付車椅子が必要な人は数万〜数十万とも言われている。現在、長寿命化に伴い 車椅子の使用を余儀なくされる高齢者の人口は増加している。そのような状況の中最も求められているのは、安心・安全である。従って、本製品の需要はますます増加が期待される。

市場での競争力

本製品は電気や油圧制御ではなく、簡単な機械的なメカニズムのため、故障が殆どなく、既存の殆の種類の車椅子に取り付け可能であり、しかも現場で簡単に取り付けができるという特色を備えている。 そこで、本装置を効率よく普及するために、次のような方法を検討している。1)車椅子製造会社の製品に本装置を組み込んでもらう。2)福祉機器レンタル会社に販売する。3)販売代理店に販売委託する。

実現性について

実施スケジュール

既に販売を開始しており、近隣の老人ホーム等に販売済である。 福祉機器販売・レンタル会社であるアビリティーズケア・ネットワーク株式会社にも販売予定であ る。

実施場所

老人ホームおよび福祉機器販売・レンタル会社

実施体制(従業員等)

3名

ビジネスパートナー

川崎市麻生区岡上134-5 有限会社東和精機工業所 代表 渡邊 剛 (本NPO法人理事・健康福 祉器具研究部会長)

リスクとその管理

賠償責任(PL)保険加入

>>ページTOP


このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
当ホームページの記事、画像などの無断転載を禁じます。
すべての著作権は公益財団法人川崎市産業振興財団および原稿執筆者に帰属します。
Copyright(C) 2006-2010 IIP Kawasaki.All rights reserved.