かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第72回最終選考会(2011年8月6日開催)

Entry.4


ビジネスアイディアのテーマ

IP Value Up scheme

ビジネスアイデアの提案者

株式会社テクノエクセル

 小山田 成聖 (オヤマダ セイセイ)

【東京都港区】

かわさきビジネスアイデア・シーズ賞

小山田 成聖 さん

 

ビジネスアイディアの概要について

大学、研究所或いはベンチャー企業が有する知的財産権(IP)に関して、プロトタイプ試作作成等の活動を通してその価値を高め、1年〜1.5年の短期で、売却(M&A)を実現しようとするものです。通常大学或いは研究所が保有するIP等は膨大な件数が創造されていますが、そこからのライセンシング等による特許収入は極めて微々たるものとなっています。この『IP Value Up Scheme』は大企業の製品戦略をリサーチし、他社に対して優位性の無いポジション或いは補完可能なポジションを見つけ出し、この潜在的な『Wants』に該当する研究成果(IP)をマッチングさせ、そのIPをベースにより企業の求める製品に近いものに加工しバリューを上げる活動を行い、戦略的にM&Aを行うものです。IPをベースにプロトタイプに近いものを作成する場合、業務委託費も含めて、大変大きな費用が必要になります。このスキームでは、これを解決する為に、プロジェクトに対して大学等からはIPを現物出資し、運営資金には投資家を募り、弊社が実質的な運営実行部隊となります。M&Aが達成できた時には株の持ち分相当で分配が行われ、このスキームが完了します。

新規性・優位性について

この『IP Value Up Scheme』は開発の成果としての技術即ち(IP)をどの様に市場に投入し、如何に短期で開発投入資金を回収するかにポイントを置いています。一般的な技術をベースとした投資回収は、IPOを前提に設計されていますが、このスキームではIPOで要求される制約事項(例えば、優秀な社長を筆頭に優秀な経営陣、優秀なエンジニア・チーム、安定した売り上げ、新製品開発の継続的ポートフォリオ等)等が必須とされ、極めて大がかりなものとなっています。このスキームの優位性はこの『IPO制約』から解放した点で、そのポイントは企業が求める製品戦略の一部を肩代わりした活動に特化し、事業継続即ち売り上げをなくすことによりバーンレートを著しく下げたことです。 

市場について

主なターゲット・市場の規模

市場の規模は、それぞれの技術の分野によって異なります。現在推進しているのは半導体の設計ツール市場(CAD)をターゲットにしています。この市場では年間15件相当のM&Aが成立しています。

市場での競争力

現在、このスキームを行っている競合は皆無ですが、IPOを一義の目的では無く、M&Aを一義として活動をしているUS系のベンチャー企業は存在している様です。しかしこの場合でも通常の企業活動(売り上げを伴う事業)を行っており、今回の様な短期間でのスキームは存在しない為、ポテンシャルのある活動であると認識している。

実現性について

実施スケジュール

2010年10月1号案件、投資家への企画提案書提出。2011年7月、投資決定予定。 同年7月より開発インキュベーション・スタート。2012年3月、M&A成立予定。

実施場所

東京都港区海岸一丁目

実施体制(従業員等)

現在2名体制

ビジネスパートナー

現在米国にパートナー企業あり(専任2名)

リスクとその管理

開発主体の短期M&Aが履行出来ない場合、サービス事業体へ移行し収益の確保を図る計画

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