かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第73回最終選考会(2011年10月7日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

感染性廃棄物CO2削減・処理コスト低減システム

ビジネスアイデアの提案者

株式会社トップ

黒岩 昭雄 
(クロイワ アキオ)

【東京都品川区】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞

左:増井 哲夫 さん 右:黒岩 昭雄 さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

【左:発表者 増井 哲夫 氏】    【右: 黒岩 昭雄 氏】

 

ビジネスアイディアの概要について

イメージ

感染性廃棄物は注射器や点滴の袋など血液・体液の付着したものであり、現在ほとんどが病院外部で焼却処理されている。感染性廃棄物は主にプラスチックを材料としており、滅菌すれば廃プラとして取り扱えるので、油化して燃料油にリサイクルすると、CO2の排出が削減され、廃棄物の処理コストを低減できる。当社は、滅菌については蒸気滅菌装置を、油化については電熱式熱分解油化装置を開発し、感染性廃棄物を滅菌から油化リサイクルまで、一貫した処理が行える技術を提供できる体制となった。この技術をベースに、病院における滅菌と外部処理業者における油化リサイクルを組合せたビジネスモデルの提案をしている。特に、7割を超える病院が病床数200以下の小規模であるので、これに対応した病院組合化による感染性廃棄物処理装置の共同利用により、CO2削減・処理コスト低減に加え、身障者雇用の職場となる方式の実現に向けた活動を開始している。

新規性・優位性について

蒸気滅菌は手術器具の滅菌などに利用されているが、感染性廃棄物を多量に処理可能な蒸気滅菌装置は未開発であり、又、排気煙突が 不要で低騒音・脱臭機能を有して病院内設置を可能とする電熱式油化装置も実用化されていなかった。当社は蒸気滅菌と油化について特 許を申請し、その商品化が完成した。蒸気滅菌と油化リサイクルの両方の技術を有し、一貫した感染性廃棄物処理システムの提供が行える のは当社のみである。当社は中小企業の小回りが利く体制を活かし、個々の病院や処理業者のニーズに適切なモデルを提供できる体制で ある。

市場について

主なターゲット・市場の規模

滅菌装置と油化装置を組合せた事業規模は病床数1,500を基本単位とする。装置販売の市場規模の算出=(全国病床数1,200,000/事業単位病床数1,500)×設備費1.5億円×導入率0.2=240億円設備費=蒸気滅菌装置10ヶ処理 0.9億円+油化装置 0.6億円

市場での競争力

競争力は病院外における焼却処理との処理コストの比較となる。当社ビジネスモデルは病院内、又は、共同利用方式にて滅菌し、病院外部で油化リサイクルすると、焼却における、搬送箱・ダイオキシン対策・焼却炉維持費などの経費が不要となり、処理コストは25%〜50%の削減が出来る。

実現性について

実施スケジュール

蒸気滅菌装置は試作機による性能試験は完了し、油化装置は実用デモ機(病床数1,500対応)を製作中であり、平成23年10月末より群馬県太田市の当社工場にて、滅菌装置と油化装置を併設して実演展示を開始する。

実施場所

釜石市の処理業者向けに滅菌装置と油化装置を組合せたモデルの商談進行中。

実施体制(従業員等)

スタート時は装置の据付指導、運転指導を技術員2名で行う。保守要員は事業の進展に合せて増員する。

ビジネスパートナー

現在の販売協力店は(株)アトロス、(株)サンエムであるが、太田市における実演展示以降は販売店を全国に募集する。

リスクとその管理

蒸気滅菌装置の駆動機構は切断刃のみであり、定期保守を実施すると事故発生は防げるが、万一のトラブルのバックアップ体制として、各県に滅菌装置を所有する中間処理業を設定し、事故時の処理を行う。

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