かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第73回最終選考会(2011年10月7日開催)

Entry.6


ビジネスアイディアのテーマ

しいたけ増産用電気刺激電源装置の開発〜「らいぞう」誕生

ビジネスアイデアの提案者

株式会社グリーンテクノ

 田中 實 (タナカ ミノル)

【川崎市高津区】

かわさき起業家優秀賞

はまぎん賞

かわしんビジネスチャレンジ賞

川崎商工会議所会頭賞

会場応援賞

田中 實 さん

 

ビジネスアイディアの概要について

昔からの言い伝えに「雷が多い年には、きのこがよく生える」。九州大学大賀教授や岩手大学の高木准教授の研究で、高圧パルスを使った実験では電気刺激を与えるとキノコがよく育つと報告がある。その研究を基に愛媛県の産業振興課で弊社の高電圧電源を使い一般農家で実証試験を行った。その結果1.5〜2.0倍の増産効果が有ると報告を受ける。弊社の技術が農家の将来に貢献できる好機と捉え新分野への進出を決意する。

新規性・優位性について

長年九州大学や岩手大学で研究を重ねてきた学説に裏付けされた高電圧による電気刺激と、愛媛県産業振興課の実証試験の成果を踏まえ、世界で初の小型で移動可能な高電圧火花放電式電気刺激電源「らいぞう」を商品化に成功した。また実用化にいたっては操作時の人体への安全性を重視し、両手で双方のボタンを同時に押した時だけ放電する二重安全設計となっている。食品についての安全性については、雷と静電気は昔からある自然現象なので特に問題は無いとの所見を岩手大学の高木准教授から頂いている。農業と工業のコラボレーションがTPPを目前に控え強い農家を作る可能性を広げる。 

市場について

主なターゲット・市場の規模

農林水産省の「平成21年主要品目別生産動向」(都道府県別しいたけ生産者数)によると日本全国に35,871件のしいたけ栽培農家があり市場性は高く事業拡大中であります。

市場での競争力

現在、市販されている類似品は全く無く独占状態にある。
競争力を保つため当面は国内の販売に専念する。

実現性について

実施スケジュール

岩手大学の高木准教授、九州大学の大賀教授、川崎市産業振興財団と連携し、まさしく産学官連携の体制が構築されつつある中、川崎市産業振興財団 産業支援部の山田堅太様にご紹介いただき、三島信用組合 サポートセンターのお力をお借りできる運びとなっております。         
現在は菌床メーカー毎の栽培方法に合わせた電気刺激のノウハウを蓄積中で、高木准教授並びに愛媛県産業振興課の植田様にもご指導いただき、農事組合法人や椎茸栽培の農家で実証テストを重ねております。
来年度には、全国規模のしいたけ大手菌床メーカー数社と販売提携を順次進める計画です。菌床メーカーと栽培農家の関係は、菌床メーカーが農家に栽培の技術指導を行いながら自社菌床を販売する関係で弊社の「らいぞう」を栽培方法に組み込むことで、他社より生産性が向上すれば自ずとセット販売方式で普及していくと考えています。
また農家の現状と栽培方法を知るなかで、電気と振動刺激を一度に出来るベルトコンベアー式の最新機も考案中ですが、まずは産学官連携の取り組みから着実な一歩を歩んでおります。

実施場所

製造工場 現状の川崎本社工場にて月産最大30〜50台の生産は十分可能です。 

実施体制(従業員等)

営業社員を増員し顧客情報を集めるとともに、技術社員の採用が決まり開発・販売体制作りは順調に進んでいる。

ビジネスパートナー

岩手大学、九州大学、東京海洋大学、愛媛県産業振興課、川崎市産業振興財団

リスクとその管理

無償貸し出しで不買リスクはあるものの、配送費と事務手数料を含む1万円を御客様から頂戴し、弊社実費負担は無い。

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