かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第77回最終選考会(2012年6月8日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

太陽光集光シート

ビジネスアイデアの提案者

株式会社光エネルギー研究所

尾崎 豊 (オザキ ユタカ)

【茨城県つくば市】

かわさき起業家優秀賞


 

 

ビジネスアイディアの概要について

平板型太陽光発電パネルは 朝夕の時間帯は 表面反射が大きく十分な発電量が得られない。表面反射を抑えると 昼間でも周辺散乱反射光を効率よく取り込むことができ発電効率向上が可能である。弊社シミュレーションでは散乱光を効率よく集光できれば 快晴時18%程度の1日の発電量が増加することを確認した。試作したシートによる発電試験では1日の太陽光発電量が平均で20%以上増加した。集光シートの効果が実際に確認された。素子表面に張り付けると、今後開発される素子を含めあらゆる種類の発電素子において効力を発揮する。
特にフィルムタイプ(薄膜、アモルファスシリコン) の発電素子では集光シートと一体化する事によりコスト、性能両面で大きな効果が期待できる。以上の観点から 太陽光発電分野において長期にわたりその有効性を維持できる。更に、液晶バックライト、屋内採光、ハウス植物栽培等 太陽光を必要とする多くの分野で有効である。また、このシートの機能を逆に利用し LED、有機EL 等の素子の光取り出しシートとして 照明、バックライト分野への応用もできる。以上 集光シートは 単一構造製品で有りながら 広範囲の分野に応用できる製品である。

新規性・優位性について

このシート機能に相当する市販製品はほとんど見当たらない。このシートは紫外線硬化樹脂による独自開発の転写技術を使用して製造する。安価な製造装置により大量、安価に生産が可能。更に、協力会社の超微細金型製造技術による 更なる生産性の向上とコスト削減も予定している。

市場について

主なターゲット・市場の規模

年間市場は 太陽光パネル市場 国内:500億円 海外:5000億円
バックライト市場 国内:16億円、屋内採光市場 国内:320億円
ビニールハウス市場 国内:640億円

市場での競争力

既存製品に相当するものはない。機能に相当するコストが課題。
既設太陽光パネル:8000 円/u 新規太陽光パネル:5000 円/u以下が目標。
Roll 量産時2000 円/u以下での販売が目標。
バックライト分野の競合製品は プリズムシートがあるが 高価で2枚使用する必要があることから
量産時3000 円/uであれば十分な優位性がある。

実現性について

実施スケジュール

資金調達:製造装置発注(設計済)  3カ月:納入 4カ月:量産試作確認 サンプル出荷
6カ月:量産出荷開始

実施場所

株式会社光エネルギー研究所(研究開発、評価) 茨城県つくば市千現2-1-6
株式会社プラネット(共同開発、製造委託) 埼玉県草加市瀬崎町1808番地

実施体制

株式会社光エネルギー研究所(8名)
株式会社プラネット(3名)

ビジネスパートナー

株式会社プラネット、株式会社ナガセインテグレックス、
その他候補 現在サンプル評価中 太陽光パネルメーカー(2社) 樹脂メーカー(3社)
ディスプレイメーカー(2社) その他多数

リスクとその管理

外国で模倣されて性能は8割、価格は1/3といった状況になること。対策は 新規開発と、超微細金型技術を用いた金型による極限までコスト競争力の維持を図るともに 薄膜系素子への直接成形、また自社生産だけでなく 大手製造メーカーへのライセンスによる更なる 製品の競争力強化に努める。

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