かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第78回最終選考会(2012年7月27日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

―日本の水道配管技術の輸出を目指して―
 「配管技術習得設備を使った体系的な水道配管作業員訓練受託事業」

ビジネスアイデアの提案者

株式会社木村工業

木村 晃一 (キムラ コウイチ)

【東京都大田区】

かわさき起業家優秀賞

会場応援賞

木村 晃一さん

 

 

ビジネスアイディアの概要について

当社は、「擬似的現場」を用意することで、実際の工事現場以外で配管技術を学べる設備を設置した。このことにより、大きな径の配管技術を学べる環境を実現することができた。
 既存の座学用のカリキュラムに加え、擬似的現場設備を利用した実地訓練、安全衛生、近隣対応、社会人教育を含めたカリキュラムの策 定を開始した。(現在、テキストを含め、当該カリキュラムの策定中である)

新規性・優位性について

我が国の水道配管技術の継承に関して
我が国の水道配管施工は曲がり角に来ていると言える。従来、OJTで行ってきた水道配管技術の継承が困難になってきているのだ。
それは、水道配管工事は配管作業自体より掘削・埋め戻し作業時間の割合が多いため、若手作業員の技術習得の機会が少なく定着率
が低くなっている。また、近年、中国を中心とした外国人作業員も増加してはいるが、この教育訓練がOJTのみであるため、技術習得は進んでいないからである。
現状、径の大きい屋外配管工事の体系的教育コースは存在しない。このため、当社の「作業員教育受託事業」は国内初の試みである。
特に、実際の管材料・工具を用い、擬似的現場を有するという特徴を備えた教育コースは業界初である。

市場について

主なターゲット・市場の規模

【主なターゲット】
同業他社、求職者支援訓練の受託、アジア圏の外国人
【市場の規模】
東京都の平成23年度予算:送配水施設整備費800億円、給水設備整備事業で70億円
東京都水道局指定事業者数:約5,000社から年間150,000人日の作業員教育市場規模を想定する
と、150,000人日×7,000円=10.5億円程度
また、近県及び海外を含めれば、全体で30億円超の市場規模

市場での競争力

外国人作業員の増加などOJTによる作業員教育の限界から当該教育受託事業の需要は大きいが、未だ当該作業員教育事業者が存在しなかったため、競争力は十分ある。
また、価格設定が顧客の助成金受給額を念頭に置いて設定しているため、委託しやすい。

実現性について

実施スケジュール

平成23年10月 経営革新計画認定
          当社敷地内に仮設の擬似的現場を設置、自社社員への教育を開始
平成24年上期 カリキュラムとテキスト完成、擬似的現場の設計を完了
平成24年下期 仮設設備による教育訓練受託事業開始
平成25年    本格的受託
平成26年    求職者訓練として受託訓練を実施

実施場所

仮設の擬似的現場による作業員訓練は、当社本社敷地内。
恒常的な擬似的現場による作業員訓練の実施場所に関しては、大田区内及び川崎市内で候補地選定中。

実施体制

・座学訓練講師:当社員2名(実戦訓練講師と兼務)
・実践訓練講師:当社員のうち一級土木施工管理技士2名及びスーパー配管工3名
・事務担当者  :当社員1名 

ビジネスパートナー

安全衛生及びビジネスマナーの座学訓練講師は、東京都立城南職業訓練センターなどの支援を要請。管材料・工具メーカーには、材料等貸出・講師支援、東京都管工事協同組合などには顧客確保に向けた支援を要請する予定。

リスクとその管理

・研修施設設置場所の確保
 大田区以外に川崎市内を候補地として検討
・適切なカリキュラムの準備と講師の能力向上
 当社員を講師講習等に参加させ、レベルアップを図る。座学に関しては外部講師の導入を検討
・顧客の安定的確保
 求職者支援訓練の受託を急ぐとともに、業界団体指定講習の受託に注力。

>>ページTOP


このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
当ホームページの記事、画像などの無断転載を禁じます。
すべての著作権は公益財団法人川崎市産業振興財団および原稿執筆者に帰属します。
Copyright(C) 2006-2010 IIP Kawasaki.All rights reserved.