かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第86回最終選考会(2013年12月6日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

『余剰電力を安全に活用しモビリティーを向上する技術』

ビジネスアイデアの提案者

 

澤幡 知晴 (サワハタ トモハル)

【横浜市中区】

かわさき起業家賞

SIC賞

【発表者 澤幡 知晴 氏】

ビジネスアイディアの概要について


 東日本大震災以降、停電時の電力確保が問題となった。しかしエンジン発電機を使うにも1日に数度の給油、排ガス、騒音といった問題が存在する。給油には危険が伴い、京都花火大会での発電機給油時の爆発事故はまだ記憶に新しい。震災後一斉に店頭から消えた乾電池では、冷蔵庫も炊飯器も動作しない。
 ところが冷静に考えれば、既存の電子部品と自動車を組合わせるだけで、冷蔵庫や電子レンジまで動作させることのできる電力システムが完成する。いままで一般的でなかったのは、安全で使いやすいパワーコネクターが存在しなかったからである。
 本ビジネスアイデアは、自動車の「未利用」エネルギーや太陽光等のエネルギーを使って蓄電し、必要な時に切り離して家庭等で利用できるようにするための、安全で使いやすいパワーコネクターを開発製造し、関連部品とセットで販売するものである。将来的には、本コネクタにインテリジェント性を持たせ、どこにどれだけの電力があるかを把握、必要な場所に集められるシステムを構築したい。


新規性・優位性について

自動車の「未利用」エネルギーを使ってバッテリーを充電し、必要に応じて切り離し、冷蔵庫や電子レンジを家庭で使えるようにするという考え方も新しいが、本パワーコネクター自身の新規性、優位性を以下に示す。
- 安全性向上のための特別な機構(特許出願済)
- ケーブルとコネクタの一体化が図られ、ケーブルが容易に外れない安全な構造
- プラス・マイナスを示す視認性、さらに確実な嵌合を行うロック機構を内蔵したユニバーサルデザイン仕様。

市場について

主なターゲット・市場の規模

停電対策のための車載充電システムとして地方自治体、マンション管理組合、タクシー会社等をターゲットとする。また個人が停電対策、レジャー用途で購入するための窓口として、自動車用品販売会社等へも販売する。まずは日本に登録されている自動車の1%にあたる約76万台をターゲットとする。

市場での競争力

使い勝手の良い、安全な直流大電流パワーコネクタがまだ日本市場になく、車載で充電するシステムも普及していないことから、当初は競争相手がいないものと想定している。新たな充電システムを普及させながら、順次「電力残量チェック機能」等を追加して、競争力を増強する。

実現性について

実施スケジュール

コネクタプロトタイプ詳細設計    2013年10月完了
ユニバーサルデザイン取り込み    2013年12月完了予定
量産コネクタに向けた設計変更、試験    2014年2月完了予定
量産、販売開始    2014年4月予定

実施場所

川崎商工会議所内インキュベーションオフィスを予定

実施体制

従業員は雇わず、当面はアウトソーシングをする予定

ビジネスパートナー

(1) 株式会社 理研セルテック    特許共同出願、提携先紹介
(2) 東亜無線電機株式会社    商社及び電子部品設計先仲介等
(3) 株式会社 武者デザインプロジェクト    意匠設計及び新商品ブランディング等

リスクとその管理

品質リスクが想定されるが、設計、製造は東証2部上場のコネクタ専門メーカが担当しており、我々の特許をこのメーカに開示、安全設計を行っている。量産も本メーカが実施する予定。品質に関するリスクは最小限にしている。

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