機械・電気・情報

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赤外線カメラによる排水管漏水箇所検知に関する基礎的検討

東京都市大学 建築都市デザイン学部都市工学科  教授 白旗 弘実

橋梁のき裂、トンネルの崩落、埋設管の破損といった社会資本の老朽化が問題となっています。多くの社会資本は供用中であり、サービスを止めずに構造物の安全性を評価することが求められています。本研究室では、劣化した構造物の数値解析による健全度評価、各種非破壊検査手法の開発および改善、構造物の損傷監視装置の開発などの研究を行っています。目指すものは的確な構造物の劣化診断および健全度評価です。
また、小支間橋梁の架け替えや新設に用いる鋼床版に関して、現場施工期間の短縮ならびにき裂抑制による耐久性向上を可能とする鋼床版インスタント橋について、特許出願も行っています(特許第6861431号)。

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低速・高トルク向けベアリングレスモータの開発

東京都市大学 理工学部機械システム工学科  講師 土方 規実雄

磁気浮上技術を応用したモータとして、ベアリングレスモータがあります。しかし、従来のベアリングレスモータは、その用途が高速・低トルクのアプリケーションに限られていました。回転子が磁気浮上しているため、ギヤなどの機械的接触を有する減速機構を使用できないためです。そこで我々は、構造的に高トルクを得やすいバーニアモータの機能をベアリングレスモータと組み合わせる研究を行っています。提案するモータは、磁気浮上のメリットと低速・高トルク駆動を両立できるため、特殊環境用のアクチュエータとしての応用が期待されています。
また、回転子が回転磁界よりも高速で回転する電動機について、特許出願も行っています(特許第7290863号)。

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マルチマテリアル構造の力学解析に関する研究

東京都市大学 理工学部機械工学科  准教授 岸本 喜直

急速に普及が進んでいる工業製品のマルチマテリアル化に対し、その信頼性向上のため、データ同化を援用した力学解析シミュレーション手法について研究しています。具体的には、直接測定することが難しい異種材料接合部における応力分布や剛性分布などを直接測定が容易な部材の変形形状や固有振動数から逆解析的に同定するとともに、データ同化技術を組み込むことで、リアルタイムで解析モデルの再現性を向上させる解析手法の構築に取り組んでいます。

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ナノ・マイクロレベルで制御されたバイオ界面の創出とバイオセンサへの応用

東京都市大学 理工学部応用化学科  准教授 秀島 翔

ナノメートルレベルという非常に小さい世界で分子を整列させたり密集させたりすることで作る機能性バイオ界面を用いて、感染症のウイルス粒子や病気の原因物質などを電気的に分析できるようになる材料やデバイスの研究開発に取り組んでいます。
【企業等との連携可能テーマ】
・バイオマーカーの高感度検出に向けた機能性ナノバイオ界面の創出技術の開発
・電気化学バイオセンサを用いた食品分析技術の開発
・診断や治療に役立つ機能性ナノ材料の開発

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実装が容易なデータ駆動型シミュレーションの新手法

横浜国立大学 大学院工学研究院  教授 藤本 康孝

【新技術の概要】
本技術は、制御対象の入出力データセットを数組用意するだけで、制御対象の挙動を計算機上で精度よく再現することのできるデータ駆動型シミュレーションの計算手法を提案するものです。制御対象のモデルを用いる必要がなく、制御器のパラメータの調整や最適化が容易になります。
【従来技術・競合技術との比較】
従来法と比較して本手法は、①実験を何度も繰り返すことなく制御器のパラメータ調整を精度よく行うことができる、②多入力・多出力の対象に適用可能、③簡単な畳み込み演算のみで実現でき、計算機での実装が容易、④飽和や切り替え制御など非線形な要素を含む制御器の調整にも適用可能、という特長があります。

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光強度の超高速変化を可視化

横浜国立大学 大学院工学研究院  教授 片山 郁文

【新技術の概要】
次世代の超高速光通信やコンピューティングにおいて重要な光強度の超高速な変調を、超短パルスレーザーを用いて可視化する技術を開発しました。被測定光とパルスレーザーの波長を変えることで、シンプルな光学系で波形計測を実現できることを明らかにしました。
【従来技術・競合技術との比較】
半導体を用いたエレクトロニクスでは到達が困難なピコ秒よりも短い時間領域の光強度の変化を、超短パルスレーザーを用いることでリアルタイムに計測できるようになります。また、従来技術に存在した波形歪みを解消することに成功し、複雑な解析なしに光変調波形を得ることができます。

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金属が水素によって脆くなるメカニズムを一部解明 :高強度鋼の適用拡大に向けた大きな一歩

上智大学 理工学部 機能創造理工学科  教授  高井 健一

■金属材料が水素によって脆くなる現象に関して、実際の破壊に近い破面を実験室で再現する試験方法を開発。
■結晶粒界破面直下の局所領域を解析し、水素による原子間凝集力の低下だけでなく、塑性変形に伴う原子空孔の形成も結晶粒界破壊に関与することを実証。
■水素による強度低下の抑制につながり、さまざまな種類の自動車への適用や新規材料開発に期待。

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高周波ねじり振動による穴加工機

国立大学法人東京科学大学 教育研究組織 工学院  准教授 田中智久

新しい原理と動作の回転用モータが不要な電動ドリル(穴加工機)を開発した。ドリルの歯(ビット)を回転させるのではなく、並進加振装置とビットの間に金属筋交を入れたレゾネータを組み込むことで、並進運動を回転に変換して軸方向に回転させることで穴をあける(切削する)。このような加工方法によって、ヘッドの小型マルチ化が容易、切屑の排出がスムーズ、ガラス等の高脆材料の極微小切込みが可能、切り口が鮮明、ドリルが長寿命化、などのメリットがある。レゾネータの形状によって固有振動特性や剛性特性を切削特性か加工条件に適したものに設計することができる。

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多様な物体を掴める柔軟2本指型ハンド

国立大学法人東京科学大学 教育研究組織 工学院  教授 塚越秀行

2本指で3自由度を持ち多様な把持動作を可能とするロボットハンド。2本指の親指と小指のそれぞれの所定位置にある関節に同じ圧力を印加することにより、2本の指が湾曲し、物体の形状に適合して接触する。この機構・動作により物体への接触圧は特定部分に偏ることなく、多様な形状の物体を柔軟に破損することなくソフトに把持することが可能となった。果物、菓子、やわらかい食品など従来のロボットハンドでは取り扱えなかった対象物の自動搬送、自動包装、など自動化、省人化プロセスに寄与することができる。

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面状アクチュエータ、これを用いた搬送装置及び移動装置、並びに製造方法

国立大学法人東京科学大学 教育研究組織 工学院  教授 塚越 秀行

カタツムリの移動原理をヒントに開発したソフトロボット。独自の構造のアクチュエータに空気圧を送ることで進行波を発生させ、極小な隙間(20mm程度)を移動することができる。湾曲型と廃ペイロード型の構造の異なる二種類のアクチュエータを開発したことにより、狭い空間に入り込んでの何らかのメンテナンス作業、脆弱な物体を搬送することを可能にするなどの応用が可能であり、例えば褥瘡防止のための自動化、省人化した医療用サポート装置への展開などが考えられる。

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コミュニケーションを容易にする車椅子電動化装置

国立大学法人東京科学大学 教育研究組織 工学院  教授 遠藤玄

既存の(手動)車椅子に取り付けて”電動車椅子”化する装置を開発した。構造・動作としての特徴は、側方に容易に脱着可能となっており、装置の駆動部が車椅子の後方の車輪を駆動する。この構成によって、介助者が搭乗者の様子を見ながら、車椅子の適切な操作が可能であり、また搭乗者の顔を見ながら円滑な会話も可能となる。既存の車椅子を改良することで低予算で軽量、コンパクトな電動車椅子を実現でき、電動車椅子の普及に寄与することで高齢者のQOLの向上を応援したい。

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X線表面計測を利用した内部応力・ひずみの可視化と加工精度の向上

工学院大学 工学部 機械システム工学科  准教授 小川 雅

内部応力・ひずみを可視化する技術です。寸法と材質がわかれば(モデル化できれば)、現場で使えるエックス線により非破壊に計測した値から内部のひずみを可視化します。中性子を必要としません。機械加工や溶接、表面処理など、複雑な加工プロセスをシミュレーションできなくても、加工ひずみが発生する箇所を特定できれば、実測値に基づいて部材全体の3次元分布が求まります。機械加工や溶接、表面処理後の品質評価や疲労寿命予測も可能です。この方法で各種加工法に対する変形を予測できるため、発生するひずみを考慮した加工精度の向上にも貢献できます。

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エレクトロスプレーデポジション法を用いた電極上限定塗布

工学院大学 情報学部 情報通信工学科  准教授 工藤 幸寛

エレクトロスプレーデポジション法(ESD法)は、液体に高電圧を印加することでナノサイズの微細なスプレーを生成し静電気力で液滴を再び基板に引き寄せ材料の堆積を行う成膜手法です。液滴が帯電する性質を利用することで電極上にだけ特定の材料を堆積させることが可能です。本研究室では、液晶用配向膜を中心に塗り分け法の研究を行っており、基板上の電界分布を制御することで電極の内側のみに材料を堆積する方法などを提案しています。

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ガラス面に透明なフィルムヒーターを形成する技術

工学院大学 先進工学部 応用物理学科  准教授 永井 裕己

冷環境で使用される防犯カメラレンズやセンサーは,結露や積雪で機能が阻害される場合があります。本研究室では,化学的湿式法の分子プレカーサー法でガラス基板上に単層カーボンナノチューブ(SWCNT)/シリカ(SiO2)透明フィルムヒーターを形成しました。他の透明フィルムヒーターと比べて低屈折率なため,レンズなどの光学機器での応用に最適です。このフィルムの厚さは200 nm,波長550nmの透過率は80%以上,屈折率は1.7,表面硬度は9H以上を示します。50 Vの電圧を印可するとわずか15秒で膜面温度は100°C以上に達します。

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材料の損傷メカニズムを高精度に再現する数値シミュレーション法を開発

上智大学 理工学部 機能創造理工学科  教授 長嶋 利夫

■準3次元拡張有限要素法(XFEM)を使用した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)積層板の損傷進展解析法を確立。
■実際の強度試験データをほぼ再現する数値シミュレーション結果の取得に成功。
■材料設計工程の短縮や開発コスト削減への貢献に期待。

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アンモニア燃料を用いたディーゼルエンジンの熱効率向上に寄与する可能性を確認しました

上智大学 理工学部 機能創造理工学科  教授 一柳 満久

■ディーゼルエンジンのシリンダ内で旋回流が形成される吸気ポートの開度条件を実験的に調査。
■本実験条件下において、圧縮行程の初期から旋回流が形成される条件を特定。
■旋回流の形成の指標となる可能性のある要因として、①シリンダ内の吸気行程における乱流運動エネルギーの分散、②圧縮行程中の渦中心位置の分散——が示唆された。
■燃料アンモニアの使用拡大の障壁となっている難燃性の解決に寄与する可能性。

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マテリアルズ・インフォマティクスで有望な固体電解質を効率的に探索する手法を開発

上智大学 理工学部 物質生命理工学科  教授 藤田 正博

■次世代の固体電解質として期待される柔粘性イオン結晶(OIPC; Organic Ionic Plastic Crystal)だが、構造と物性の相関は未解明。
■マテリアルズ・インフォマティクスを用いて、優れたイオン伝導度を示すOIPCを効率的に探索する手法を開発。
■本手法をさらに改良することで、効率的な材料開発につながると期待。

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マイクロ波を用いた迅速・簡便・安全な電源ケーブルのリサイクル法を開発

上智大学 理工学部 物質生命理工学科  教授 堀越 智

■マイクロ波を用いることで電源ケーブルを迅速に熱分解しリサイクルできることを実証。
■マイクロ波による熱分解挙動や生成物を細かく調査。
■ケーブルの長さと分解効率の相関性を明らかにし、長いケーブルも切断することなく分解できることを実証。
■分解時に毒性の強い生成物が発生せず、安全かつ簡便な手法であることを示唆。
■世界的な課題である電子廃棄物のリサイクル、資源回収への応用に期待。

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