医療・福祉

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ペットのココロと体のモニタリングシステム

麻布大学 獣医学部 動物応用科学科 介在動物学研究室  教授 菊水 健史

加速度センサをペットの首輪と飼い主さんの腰に装着することと、その後の機械学習を介してイヌと飼い主の心身の状態が計測できています。現在、うれしいや楽しいなどの情動変化に関しての数値化も進めており、将来的には動物の情動と身体のいずれもを可視化することを目指しています。
センサ開発、アプリ開発を通して、見出した成果を獣医医療、ヒト健康、栄養管理、健康管理、ペット玩具へ応用可能な技術と知見の共有が可能です。基盤技術とシステムの骨格はすでに完成しつつあります。今後、上記領域において、マーケットニーズに応じたGUI や AI の共同開発を行い、産業界との連携を深めたいと思います。

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習慣的浴槽入浴が健康にもたらす影響、関連の解析

東京都市大学 人間科学部人間科学科  教授 早坂 信哉

生活習慣が健康にどのように関係するのか、ということを中心にして幅広く研究しています。特にこれまで医師として生活習慣としての入浴・温泉と健康の関連について調査・ 研究しており、実際に温泉地自治体や入浴剤メーカー等と共同で入浴・温泉に関わる研究を実施しています。
JST未来社会創造事業では健康入浴ナビゲーションについて特許出願もしました(特許第7168929号)。

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低周波超音波治療による筋肉再生

広島大学 原爆放射線医科学研究所  教授 東幸仁

低周波超音波治療は、マウスの筋肉損傷モデルにおいて、幹細胞(筋肉の基になる細胞)を筋細胞に分化誘導する一連の因子や遺伝子であるPax7 、Myf5、MyoD、ミオジェニンの活性化や発現増強により、筋肉損傷修復を有意に促進しました。
低周波超音波治療は、筋損傷だけではなく、長期臥床に伴う四肢の筋肉量低下、現在、大きな問題になっているサルコペニア(※2:加齢による骨格筋量の低下)、さらに、寝たきり老人の筋肉量の著しい低下に対し、安全かつ簡単に施行できて、有効な手段となる可能性が期待されます。

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頚部振動刺激を用いたうつ病症状緩和システム

聖マリアンナ医科大学 生理学  講師 藤原 清悦

日本では現在100万人以上がうつ病に罹患しており、患者が受ける苦痛やうつ病によって生じる社会的経済的損失は大きな課題である。うつ病治療の基本は薬物療法であるが、約3分の1の患者は寛解に至らない。薬物治療に抵抗性を呈するうつ病には、修正型電気けいれん療法など脳領域を刺激する治療法が用いられるが、これらは熟練した医師と設備を要し、また患者の心理的負担も大きい。我々は、従来手法よりも非侵襲的で患者負担が少なく、従来手法と併用可能な、頚部振動刺激を用いたうつ病治療機器の開発を目指し、治療抵抗性うつ病モデル動物を用いて、頚部振動刺激によるうつ病様行動の低減効果を明らかにした。

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新たな肺保護戦略、肺外換気方法の確立

聖マリアンナ医科大学 麻酔学  准教授 中川 雅史

重症の肺障害で人工呼吸を行うと、逆に肺が障害されることがわかっている。ECMOは、肺を動かすことなく呼吸補助するが、カテーテルを用いて血液を体外に出すため、出血や血栓、感染などの合併症も多いことが知られている。したがって、血液を異物に触れさせることなく呼吸補助ができるシステムが望まれる。呼吸によるガス交換は、圧の高い法から低い方に移動するだけであり、腹腔内でも腹膜の下に広がる毛細血管を介して行われている。そこで、肺を介することなく腹膜環流と無換気酸素化を組み合わせた呼吸補助換気システムを開発している。

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自動気管挿管装置(ATI)の開発

聖マリアンナ医科大学 麻酔学  講師 升森 泰

日本では年間約12万人が心肺停止に陥り、生存率はわずか5%未満にとどまっている。救急隊が到着するまでの平均時間は12分だが、体内の酸素は心肺停止から10分以内に枯渇し、不可逆的な臓器損傷が始まる。最も重要なことは、呼吸により酸素を取り込み適切に臓器に供給することである。そこで、AEDのように発見直後から市民が使用できる自動心肺蘇生装置を開発し、装置が気管挿管による人工呼吸を行うことで即座に酸素供給を行い、装置が正確な心臓マッサージを施行することで、生存率向上を目指す。この装置は、従来の限界を超え、救急隊到着前に有効な心肺蘇生を提供する革新的な技術であり、救命率を飛躍的に高めることが期待されている。

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ゲーミフィケーションを用いた心臓リハビリ用アプリケーション

聖マリアンナ医科大学 循環器内科学  講師 貝原 俊樹

心筋梗塞などの心血管疾患は一般的に重症度が高い上に高齢化で今後さらなる増加が予想され、その予防は医療費削減、健康増進の両面から最重要課題の1つである。主に運動療法を通じてこれらの疾患再発を予防する心臓リハビリテーション(以下心リハ)が施策として重要だが,世界的に見て実施率は低く、わが国も例外ではない(10%未満)。実施率を向上させるため、ゲーミフィケーション技術を応用したスマートフォンアプリケーション開発した。

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院内発症脳梗塞の発症予測対応アルゴリズムを含めた医療サービス

聖マリアンナ医科大学 脳神経内科学  講師 伊佐早 健司

院内発症脳梗塞は、入院病態に加えて脳梗塞を発症するため、病態が複雑であり診断や早期発見の難しさから、発症後の対応の重要性が指摘されてきた。また、血管内治療や外科手術などの医療行為に関連した発症も含まれ、厳格な対応が必要であるが、早期発見や早期診断・治療など発症後の対応が中心であり、発症を予測する方法がなく、発症前からの介入が困難であった。本研究では、電子カルテデータおよびテキスト解析により院内発症脳梗塞の発症リスクを算出した。これを用いた院内発症脳梗塞を高精度に予測し機能予後改善のための医療システムを構築する。

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